「デス・サファリ サバンナの悪夢」 感想 大便のせいで大惨事

概要

原題:PREY

製作:2007年アメリカ・南アフリカ

発売:ソニーピクチャーズエンターテインメント

監督:ダレル・ジェームズ・ルート

出演:ブリジット・モイナハン/ピーター・ウェラー


休暇でアフリカへ遊びにやって来た一家。サファリカーでサバンナを観光していた時、幼い息子が用を足すためガイドと一緒に車から出る。だが、その隙にライオンに襲われガイドを喰い殺され、彼らは広大なサバンナで車に取り残されてしまう。


予告編

感想





南アフリカで実物のライオンを使って撮影されたアニマルパニック。

2007年製でちょい古め。こういうのが大好きな私がなぜ今の今までスルーしてきたのかというと、これがPOVだと思い込んでいたからなんですが、実際見てみたら普通に違いました。POVなのは同じ監督の「サファリ」の方でした。何て紛らわしいんだ…。





内容的には「クージョ」とか「オープンウォーター」とか「ブラックウォーター」とかと似たような感じで、サバンナで孤立した家族がライオンに狙われ続ける話。ありきたりですがアニマルパニックとしては充分当たりの部類です。なんせ本物のライオンを複数使っているのでかなりの緊張感があります。犬やワニよりは生き延びるのが難しそうな状況ですね。しかしそういう状況に陥る切っ掛けが実にマヌケ。サファリカーでサバンナをぬくぬく観光していたら10歳くらいの息子が大便を催してしまい、外で放出しようとしたところを急に襲われてガイドを喰われてしまうっていう。



いかにサバンナとはいえ大便を車中で噴出するわけにはいかないのは分かりますが、だからってあんなに車から離れて出す必要があるんですかね。車のすぐ後ろでさせておけば哀れなガイドもライオンの大便にならずに済んだかもしれないのに。



そもそもサバンナへ行く前に大便は済ませておけよという話ですが、お腹を壊しでもしたんでしょうか。それにしては、最初の襲撃のあと車に籠城する中で大便を済ました様子が一切なかったのが気になります。なんせ2日間以上も閉じ込められてましたからね。そんなにガマンできるわけがない。紙がないから尻も拭けないし、そうとう苦しい状況だったんじゃないでしょうか。途中、きったない生水をゴクゴク飲んでるシーンもあったけど、あれも絶対お腹壊すと思うんですよ。ストーリーの穴埋めにありきたりな家族間のギスギス話を入れ込むくらいなら大便に関する苦労話を展開しておいた方がリアリティも出て良かったのではないでしょうか。そんなことやるわけないか。




以下ネタバレ





最終的には家族みんな助かってハッピーエンド風になってましたが、彼らのためにライオンの栄養になった人がちょっと多くて後味悪いんですよね。最初のガイド、助けてくれた密猟者たち、むりやり助力を乞うて駆り出したハンターのおじさん。アメリカ人さえ助かれば現地人がどうなろうと知ったこっちゃない感がある。それを防ぐためにはやっぱり家族のうち少なくとも1人はライオンに消化されておく必要があったんじゃないかなあと思いました。



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