「セミマゲドン」 感想 クソ映画 マニアにしみ入る 蝉の声

概要

原題:CICADA!

製作:2018年アメリカ

発売:コンマビジョン

監督:デイビッド・ウィリス

出演:デビッド・アギレラ/ネイサン・アレクサンダー/アンドリュー・アルカンジェロ/ニコール・アンソニー/ジェシカ・アーボガスト/フェニックス・アスカニ/デーヴ・ビーン/ルーベン・ブリオネス/ショーン・マイケル・クランキー/ガビ・コンティ/ボー・クローフォード/アンドリュー・カーティス/サディ・カーティス/エイミー・ジーン・デイビス/カレブ・デレオン


ある日突然巨大化した殺人ゼミの群れが人類を襲い始めた。元メジャーリーガーのジョニーはバット片手にセミとの最終戦争に挑む。


予告編

感想




人類とセミとの最終戦争(?)を描いたパニックホラー。

あり得ないほどショボく、信じられないほどくだらない。

これほどの超Z級ムービーなどそうは目撃できません。わざわざこんなものを買い付けてきてくれたコンマビジョンは毎度ながら凄すぎる。邦題も煽り文句もセンスありまくりで笑いが止まらない。絶対酒飲みながら仕事してますよねこの会社? とてもじゃないけどシラフでこんなの思いつきませんって。



「蝉ごときが巻き起こすZ級パニックが圧巻!」


「"蝉ファイナル"のゴングが鳴る!」



「蝉ごとき」っていうのも大概アレだけど自分から「Z級」ってアピールする配給会社なんてコンマビジョン以外見たことないんですよ。やっぱりヒドい映画は目いっぱいそのヒドさをアピールしてクソ映画マニアに借りてもらった方が色んな意味で健全ですよね。でもここまで来るとよっぽどコアな人じゃなきゃ借りないと思うんだけど一体どんだけの利益が出る仕事なんでしょうか。私も引っ越しが済んで落ち着いたらぼちぼちコンマビジョンの応援企画に参加していこうかなと思います。権利の切れた「デビルシャーク」とか「フランケンジョーズ」の配給権をわざわざ取得してリニューアルして出そうとしてるし奇特ってレベルじゃないんですよこの会社。



それにしても本作は私のような百戦錬磨のクソ映画ハンターから見ても目を見張るほどの超ドZZZ級クソ動画でした。襲ってくるセミの手作り人形は明らかに小学生が30分くらいで作ったようなやっつけクオリティだし、何なら厚紙に絵を描いただけのようなペラいセミまでいる始末。それを釣り竿でぶら下げて人を襲っているかのように動かしている!! 街中の背景は合成画像ばっかり!! これはたまらん。クソ過ぎて逆に退屈する暇がない。一周回って面白いタイプの良クソ映画。ここまでくるともう映画っていうかただの雑コラですよ。その辺のYoutuberにも劣るような合成映像の羅列と言わざるを得ない。これは誉め言葉です。なんて素晴らしいZ級映画なんだ…。マーク・ポロニアを超えているかもしれん。



これならわりと本気で私でも撮れそうなクオリティです。キラートマトなんぞよりよっぽど安いですからね。ただ、仮に私がこれを撮ったとしても世に出す勇気がありません。そのためには、スタバのど真ん中で脱糞するのと同じくらいの度胸が要るでしょう。普段から頭にアルミホイルを巻いて所構わず宇宙人の話をしているような狂気のサイコ人間でなければとても実行できないことです。それをやり遂げた製作陣はある意味尊敬に値します。


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