「シー・フィーバー 深海の怪物」 感想 目玉爆裂寄生虫

概要


原題:SEA FEVER
製作:2019年アイルランド・スウェーデン・ベルギー
発売:インターフィルム
監督:ニーサ・ハーディマン
出演:ハーマイオニー・コーフィールド/ダグレイ・スコット/コニー・ニールセン/ジャック・ヒッキー

人嫌いな学生のシボーンは、博士号取得のため漁船に乗り生物調査の実習に出る。しかしその漁船は航海禁止区域に入り込み、謎の巨大生物の触手に捉えられ動けなくなってしまう。触手からにじみ出る粘液には凶悪な寄生虫が蠢いており、乗組員たちを蝕んでいく…

予告編



感想


航海禁止区域に入り込んだ漁船が謎の触手モンスターに襲われ、乗組員たちは寄生されたかどうか分からず疑心暗鬼に陥ってしまう。「遊星からの物体X」の海洋版といった趣きですが、そういうのは他にも「X-コンタクト」アムピトリテ 脱出不能の女たちなどがあります。

ただ本作は触手モンスターの出番がかなり少なめなので、モンスターパニックと言えるような雰囲気でもない。それより船内に侵入した微細な寄生虫に感染したかどうかが焦点となっています。


その寄生虫に感染すると急に泳ぎたくなるなどテンションがおかしくなり、やがて眼球が爆裂して死に至る。最初の犠牲者が出るくだりはかなりのインパクト。偶然にも眼球に寄生虫が入り込む気色悪い映画を2つも続けて観てしまいました。今夜あたりそういう悪夢を見てしまいそうです。と言っても、派手な死にざまを晒してくれたのは最初の1人だけでしたが。なんで2人目以降は目玉爆裂させなかったんだろうか? もっとボンボン破裂してくれれば面白かったのに。


そんな未知の寄生虫に感染したかどうかも分からない状態では絶対に帰港すべきじゃない、陰性と分かるまで海上に留まるべきだと主張する主人公シボーンと、何が何でも船員の都合優先で帰港するんだと主張する船長たちとの対立が主題。

これは嫌でもクルーズ船でのコロナ騒ぎを想起させる内容です。先見の明があると言うべきか、現実がホラー映画に追いついたと言うべきか。

しかし、よく考えると「アムピトリテ」でも同様の諍いは起こっていました。まあ、あちらはツッコミどころ満載だったような気はしますが。本作の場合はそんなにおかしい展開はないので安心して楽しめました。ただ、北欧映画っぽく全体的に淡々としててテンションが低く、目玉が爆裂するというエキサイティングな寄生虫のわりにあんまりエキサイトできません。

本体の触手モンスターも基本触手を伸ばして張り付いてくるだけなので差し迫った脅威を与えてくるような存在感でもない。船に穴はあけられるし真水は使えなくなるしで本当はもっとパニック状態に陥っても良さそうなもんですが、みんな感染したかどうかにばかり気を取られていてそれどころではなかったっぽいです。そこは少々もったいない。

まあ、本作は「未知の脅威に対して理性的・科学的に対応しようとする者が感情に支配された人たちの中に置かれて孤軍奮闘せざるを得ない人間ドラマ」を見せたいのであって、触手モンスターとのバトルだとか派手な病状で視覚的な娯楽要素を提供する気は最初からなかったんだろうな、とは思いますが。このタイトルだともっと派手なのを期待してしまいましたね。

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