「アルマゲドン2020」 感想(ネタバレ) ブレーバーグ効果って何?

概要

原題:COLLISION EARTH
製作:2020年アメリカ
発売:ニューセレクト(プライムウェーブ)
監督:ケイト・ワトソン/エリック・ロバーツ/ジョセフ・ハリス/ダニエル・オライリー/ベッカ・バッカリュー/ジョン・モリセー/ ジョー・ロッシュ

巨大流星雲が地球に接近、世界は隕石雨の猛威にさらされていた。軍は核ミサイルでの隕石迎撃を決定、作戦は実行に移される。だが、科学者のグウェンたちは、更なる危機の到来を察知していた。直径4キロの小惑星《フェートン》が軌道を外れ、流星雲の陰に隠れて地球に接近していたのだ!地球壊滅を阻止するためには、各国が保有するミサイルの50%で流星雲に穴を開け、残された50%のミサイルをその穴に撃ち込んで《フェートン》を破壊するしかない。だがそれは、あまりにも実行困難な作戦だった……。
(↑プライムウェーブHPより)

予告編




感想






性懲りもなくやってきましたパチモン「アルマゲドン」シリーズ最新作。
過去作のリストはこちら。
原題は「COLLISION EARTH」なので普通に単発のテレビ映画です。

内容の方はアサイラム製作のディザスターパニック物ということで、当然のように面白くないです。と言っても「デイ・アフター・トゥモロー2020」や「エンド・オブ・カリフォルニア」よりはだいぶマシではあります。




地球に流星群が接近、地表に落ちてきた隕石はなぜか燃え尽きていなかった。隕石の速度が遅いことを怪しんだグウェン博士は、流星群の中に直径5キロの小惑星が隠れていることを突き止める。短絡的に核ミサイルをぶち込もうとしているアメリカ軍を止めるべく基地へ走るが…

という話ですが、本作は一般人がほとんど出てきません。完全に軍人と科学者だけで事態に対処する様子を描いているので、なんとなく展開がスピーディでムダがないように感じられます。群衆が逃げ惑うパニック描写も無いのでいまいち地球の危機という感じがしませんが。まあいつものことではあります。

軍人と科学者だけで行動されると、一般人にわかりやすく説明する必要がないせいか、なんだか小難しい理論をベラベラと高速でしゃべりあってばかりで正直ついていけませんでした。まあ視聴者をケムに巻こうとしているんでしょうが。そんなのを楽しめと言われても無理があります。例えば、核ミサイルが不発に終わり打つ手が無くなった後、主人公のグウェンがこんな提案をします。

「ブレーバーグ効果よ
隕石の衝突で大気中のメタン濃度が上がってる
電気の力を加えればプラズマ蒸気になる
6000メガワットの電気があれば
大気にアーク放電を起こせる
すると電磁力に変移して…」


「小惑星を破壊できる!!」



何か素晴らしいアイデアらしいんだけど、何を言ってるのか全然分からん…
「ブレーバーグ効果」でググっても何も出てこないし、架空の理論を展開されても何が何だか。

クライマックスまでは大体こんな感じなのであまりツッコミを入れて楽しむこともできません。エリック・ロバーツがいつもよりちょっとましな役柄で、いつもよりちょっとましな死に方をしているところぐらいしか楽しめない。

しかし、クライマックスだけはスゴい。元軍人でもないただの科学者であるグウェンがいきなりF-35戦闘機に乗って出撃、発電所に突っ込んでアーク放電とやらを起こして小惑星を核ミサイルもろともスッキリ消滅させてしまうっていう。

いや~…パイロットでもないのに操縦できるわけないだろとか、しかも衝突寸前にベイルアウトは難しいだろとか、そもそもベイルアウトのスイッチがそんな変なとこにないだろとか、アーク放電が何なのか知らんが小惑星が破片も残さず消滅するのかよとか、核ミサイルが何発も爆発したらあの一帯壊滅するだろとか、ベイルアウトしたのに座席も何もなく体一つで降りてきたとか…突っ込みだしたらキリがない、素晴らしい迷シーンです。

やっぱりこのシリーズはこういう強烈にアホな展開を見せてくれてこそ価値があると言えます。時間と金をドブに捨てたい好事家はぜひ新作料金でレンタルしてみてください。


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