「ドクターブラック 殺しのバイブル」 感想 なんでこれを輸入しようと思った?

概要

原題:If I Tell You I Have to Kill You
製作:2015年アメリカ
発売:チャンス イン
監督:ケネディ・ゴールズビー
出演:オッバ・ババタンデ/キース・デヴィッド/ロバート・ミアノ/ライリー・マクレンドン/マイケル・ベルナルディ

大学で宗教やら何やらを教えているブラック教授。彼は当て逃げで被害者を死なせたうしろめたい過去を持っていた。ある時、彼の生徒が死体で発見される。はじめは刑事に捜査協力を頼まれるが、次第にブラック教授自身が疑われ始める。なので、教授は仕方なく真犯人を探し始めるが…。

予告編





感想


タイトルだけ見て勝手にホラーだろうと思って借りてきたら、

「学生を狙った連続殺人事件 大学教授が謎に挑む!」

と書いてあったので、ああミステリー系だったのかと少々がっかりしながら再生したら、なんか5G並みに濃ゆい電波の飛び交う怪珍作でした。ジャンルが何なのかすらわからん。分類不能。しいていえば宗教的洗脳映画かな。少なくともミステリーではないですよね。まあこの映画の存在そのものがミステリーですが。


あらすじを読むと、学生の連続殺人事件が起きて罪を着せられそうになった教授が自力で犯人を捜す!みたいな分かりやすい話のように見えるんですが、中身は全くそんな単純なものではありません。邦題も全く無意味です。仮に「ドクターペッパー 炭酸のバイブル」みたいな邦題で売り出したとしても誰も気にしないぐらい内容とはかけ離れています。


そもそも「学生の連続殺人」ってところからして不明瞭なんですよね。
冒頭でマイケルという謎のイケメン学生にからんだチンピラが殺されたっていうことだけは一応分かるんですが、まだそれしか起こってないと思って観ているのに、やたら性格の悪い刑事コンビが急に「3つの事件には関連性があるに違いない…」とか言い出すから困る。

いつのまにか3回も事件が起こっていたらしい。
しかしその描写らしきものと言えば、ビルで首を絞められていた男がいたのと、意味不明な怯え方をしていた学生の葬式が急に始まっていたところぐらいで他に何の情報もない。つーかこれらも刑事の会話の後じゃなかったか。

それにビルの男は学生っぽくなかったし、葬式中に悪態を付きまくるオッサンとか何の意味もない割りにやたら長いし、その後何もない。これらの事件に関しては全く何も触れられないもんで、誰がどう連続してなにゆえ殺されたのかサッパリわからんのです。
それ以前に被害者が誰なのかすらも分からん。一体どうしろと。


主人公の教授が探偵役を務めるのかと思いきや、コイツも訳の分からん宗教用語をブツブツしゃべり倒しては1人で悦に浸っているだけで何の役にも立たないという有様。
一体いつ犯人探しを始めるんだ?
と思っていたら、急に「万策尽きた…」とか言い出すし。
いつどんな策を練ってたの?

ほんでコイツは真相に近づいたと思い込むとやたら興奮して相棒らしき男のところに押しかけてしゃべりまくるんですが、2人とも支離滅裂な宗教用語を一方通行的に叫び合うだけなので会話の体すら成しておらず、ただただこの映画のキチガイ度を飛躍的に高めています。

さらに問題なのはどうでもいい新キャラクターが次から次へと登場してはわけのわからん悪態をついたり怯えまくったりしては消えていくことです。彼らが何者で何を考えていたのかなど何一つ分かりません。

さらにまた問題なのが、初代PS並みの稚拙なCGを乱用し幻覚キノコ常習者の脳内を再現したかのようなサイケデリックな映像でもってこのような支離滅裂なストーリーを彩ってしまっているということです。
自殺志願者の女性が変なクスリを飲んで見た夢は特にヤバイ。全裸で馬に乗っているように見えたけど、撮影した時ツラかったろうなあ…


…ということで、話も映像も何もかも完全なるキチガイ地獄です。
理解できる人などおらんでしょう。
製作者自身も多分わからんのではないか。

例えるなら笠井潔の小説を日本語の読めないアメリカ人がヘブライ語の辞書片手に解読したつもりになりながらPS1でゲーム化して、それをプレイして怒ったキリスト教原理主義者が幻覚キノコ常習者に映画化を依頼して出来上がったのが本作です。


ソフト化されたレンタルDVDが出回っているんだからある程度の品質は担保されているだろう…と思った私がアホでした。
配給会社チャンスインを舐めてはいけない…
奴らはどんなモノでも仕入れてくる可能性がある…

コメント