概要
原題:IGUANA TOKYO
製作:2024年トルコ・日本・ドイツ
配信:トリクスタ
監督:カアン・ミュジデジ
出演:サーデット・アクソイ/アキラ・モリ/エルタン・サバン/デニス・ウルク
家族3人は東京のビル街を望む高層マンションの部屋で、バーチャルリアリティー(仮想現実)を駆使したバトルゲームに興じる。ゲームをしている3人は全く楽しそうではなく、夫婦仲はとうに冷め切っている。ゲームを離れると、3人で連れ立って森の奥や水辺などに出かけたりもするのだが、どこまでが現実でどこが夢の世界なのかは曖昧だ。そんな家族の姿をペットのイグアナは、決して感情を表に出すこともなく、ただじっと見つめていた。
(Amazonより)
予告編
感想
部屋の広さを奪い合うVRバトルゲームに興じる3人家族の崩壊をペットのイグアナ視点で描く、謎映画にもほどがある超絶的芸術謎映画。
アマプラ550円。
公式あらすじの一文
「そんな家族の姿をペットのイグアナは、決して感情を表に出すこともなく、ただじっと見つめていた。」
が地味に面白い。
逆にイグアナが感情丸出しで干渉してくるケースはあるのか?
本編は全体的に難解すぎて理解不能です。主役は東京で暮らすトルコ人?の家族3人。よほど東京が気に入ったのか、10歳くらいの娘の名前がそのまんま「トウキョウ」ちゃん。親父はそんな娘の誕生日にイグアナとVRバトルゲームをプレゼント。仮想空間とはいえトウキョウちゃんが両親とやたら凄惨な殺し合いを演じる冒頭からもう呆気にとられるばかり。殺し屋のエリート教育でもしてるのかと思いましたからね。
しかしゲームで負けても失うのは部屋の広さだけ。なので部屋の壁が可動式のお宅じゃないと導入不可能の超ブルジョワ向けゲームと言えます。しかしわざわざそんな莫大なコストをかけてまでやるほど楽しいゲームか?と言えば、全然そうは見えない。自室が広くなればうれしいからいいのか? しかもそのゲームのタイトルが
「㎡」(平方メートル)
前衛的すぎる…
そんな家族をクールな眼で見つめるイグアナさんはただの暗喩か何か的な存在かと思いきや、意外と普通に出番は多い。脱走してトイレに入って来たり、お散歩に連れてってもらって東京の市街地や公園でぬくぬくしてたりとイグアナの可愛さを堪能することは一応できます。私もイグアナを抱っこしてみたくなりました。
なのでイグアナ好きにはオススメできるかな…と思いきや、イグアナも無事では終わらないから困る。なんせ冒頭がイグアナのお葬式から始まりますからね。お経をあげてもらいながらイグアナのお骨を丁寧に拾うシーンなんてよそでは絶対観られない激レア映像でしょう。
内容はマジでわけわからんので他に印象に残ったところを挙げると、母親が洗面所の蛇口をひねったらそこから金魚が2匹出てきてなぜか大喜びし、熱帯魚屋に持っていくところ。
「これはベタ。闘魚ですよ」
とか言われて闘魚が始まる。仮想空間の出来事っぽいがそれにしてもなぜ蛇口から闘魚が出てくるのか。
「いけっ!いけっ!」
なんてけしかけたわりには反応してなかった気もする。
それにしても、闘犬や闘鶏や闘牛は知ってるけど闘魚なんてジャンルがあったのは知らなかった。そういやカブト虫やクモや人間も闘う競技があるわけだし、私が知らないだけで世界には闘猫とか闘羊なんてのもあったりするのかな。再度熱帯魚屋へ行った時は壁に「決勝戦」とか書かれたチラシが貼っており、トーナメント戦をやっていることが伺えます。面白いのかなこれ。
あとは母親が娘と一緒に映画を観に行くシーンかな。ガラガラの映画館で、スクリーンに映っているのはひたすら雪国の鹿。無言で鹿がウロウロしている謎の鹿オンリー映画。クライマックスでは一応全力疾走していましたが。鹿がね。ほんでそれを見ながら母親にセクハラをする娘トウキョウ。何やってんのこれ。考察か…考察しろというのか…? と言われても父親と母親の仲が冷え切ったことにより病んだ娘が暴走してわけのわからん行動に出た、ぐらいのことしか思いつかない。鹿の意味は…うーん…
そしてもう一つ絶大なインパクトを放っているのが主題歌(?)の
曲名:「缶」
アーティスト名:「みかんむくっ」
な…なんだ!?
このべらぼうに様子がおかしい曲は!?
と思ったけど、この映画の雰囲気にはバッチリ合ってるんですよね。合いすぎるほどに。なので、この曲が気に入るような人はたぶん映画の方も気に入るんじゃないかなと思います。本編は踊り付きですしね。私は全然理解できてないのでアレですが、変な展開や映像の連打で退屈はしなかったし変なモノを観たという満足感はあったのでわりと好きな方の作品でした。
「IGUANA TOKYO イグアナ トウキョウ」(Amazon Prime Video)
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