概要
原題:Predator:Badlands
製作:2025年アメリカ
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
監督:ダン・トラクテンバーグ
出演:ディミトリウス・シュスター=コロアマタンギ/エル・ファニング
ヤウージャ族の弱きプレデター・デクは、貧弱な体形と非力さゆえに一族の恥とされ処刑されそうになっていた。だが愛するアニキに助けられ、戦士としての証を立てるため、惑星ゲンナに住む最強の捕食者”カリスク”を狩りに行くのだった。
予告編
感想
(※注:だいぶネガティブな感想になってます)
2018年「ザ・プレデター」以来久々の劇場公開となるシリーズ最新作。
前作の「プレデター:ザ・プレイ」は世間で大好評だったんですが、私にとっては「まあそこまで悪くはないのかな…」程度で今では何の印象にも残っていない作品。その監督が続投した時点で私のような厄介なプレデター愛をこじらせたファンはもう顧客と見做されてないのでしょう。
と判り切ってはいたものの、それでも観に行かざるを得ませんでした。その辺が厄介なファンだと言うんですよね。私にとって「プレデターズ」までは最高の映画シリーズでしたが、「ザ・プレデター」からはどうも製作側のプレデター観についていけなくなってしまって毎回「は?」と白けてばかりでいけない。
しかし私も何とか少しでも楽しむ努力をした方がいいのではないか?と思い立ち、今回は事前に仕込みを入れておくことにしました。前日にいつものバーでZ級映画鑑賞会の予定を入れておき、夜の8時から朝の6時までほぼ貫徹でひたすら激烈にやばいクオリティのZ級映画を見まくったのです。で、少し仮眠をとってからその足ですぐ劇場へ向かうという寸法です。
が……残念ながら、そこまでしてもまるでダメだった。全然面白くなかった。「ザ・プレデター」よりはマシだが、「ザ・プレイ」以下。もはや「刺さらない」どころか「引っかかるところすら何もない」という絶望的なプレデターとのすれ違い。画面では派手なアクションが展開しているものの、全く気持ちが乗っていかない。ほとんどCGなのでゲームのムービーみたいでなあ。人間はいないし血も出ないしグロもないので無機質。
弱すぎてオヤジに処刑されそうになってるプレデターが主人公なのはいいとして、名前が「デク」っていうのは何なんですかね。名前まで弱そうにしなくても。まあそれもいいとして、そんなデク君をかばって殺されるアニキを見て「アニキ!アニキ~~!!」と兄弟愛と悲壮感を出しまくるデク君の人間味あふれる姿にはもう「えぇ…何それ…」としかなりません。
で、危険な惑星に単身やってきて、最強生物を狩って帰って認めてもらうんだ…という話になるのはいいとして。そこで出会った可愛くておしゃべりな女性アンドロイドと組んで仲良くなっていき、その辺の可愛いマスコット系モンスターと馴れ合って仲間になり、みんなで和気あいあいとおしゃべりしながら晩飯の肉を食べるところまで来るともう頭を抱えるしかない。マジでナニコレ。
いや、アンドロイドはまあいいですよ。予告編で観たから知ってたし、エル・ファニング可愛いですしね。子供とか女性とかファミリー層を取り込むためには必要なことだったんでしょう。し、しかし仲間モンスターはさすがにどうかしてると思うんだ…。サルとかウナギとか誰が得するのか分からない。なんであんなに懐いたのかも分からんし。ポケモン好きな子供に媚びてるのか?
というかこのデク君がただの人間に見えてしょうがない。プレデターの肉体に転生した高校生が異世界に行ってモテモテになりながらモンスターハントしてますみたいな。プレデターを主役にした映画で発するメッセージが「ファミリーの絆が大事」とはね。俺もお前も種族は違えど気が合う奴は仲間であり家族なんだ。ああそうですか。
「プレデター:バッドランド オリジナルサウンドトラック」(Amazon)
コメント
ロムルスやアースのエイリアンとバッドランドのプレデターでは作風が違い過ぎて噛み合いそうにないんですが
ロムルスもバッドランドもヒットしたので続編は確定したようなもんなのでしょうがいったいどうなるのやら