「ベオグラード・フォール 墜落した衛星を回収せよ」感想 死は死なり

概要

原題:The Rift : Dark Side of the Moon

製作:2016年セルビア・韓国・スロベニア

配信:トランスワールドアソシエイツ

監督:デヤン・ゼチェヴィッチ

出演:ケン・フォリー/カタリーナ・キャス/ドラガン・ミカノヴィッチ/モンテ・マーカム/デニス・ムリッチ


息子を癌で亡くし、心身を病んでいたCIA職員のリズは2年振りに任務に復帰する。それは、セルビアに墜落した軍事衛星のデータ回収だった。リズと仲間たちは衛星の信号を追って森の中の一軒家へ辿り着く。だがそこに衛星はなく、宇宙服を着た何者かが横たわっていた。


予告編

感想



セルビア・韓国・スロベニア合作という珍しい組み合わせの謎映画。

韓国要素がどこにあるのか全く分かりませんでした。

何気にあのケン・フォリーが主演。

レンタル299円。



CIAがセルビアの森の中に墜落した衛星を回収に行ったら、そこには宇宙服を着た何者かとそれを守る老夫婦がおり、なぜか周囲では死者が蘇る謎の現象が…という話。SFとゾンビを組み合わせた謎めいた風呂敷の広げ方を見せてくれる序盤は結構期待できる雰囲気。…だったんですが、謎が謎のままでどうもスッキリせず、何を目指しているのか明確にならない。面白くなりそうで全然面白くならないまま終わってしまった印象。



CIAに同行する元宇宙飛行士の教授がその宇宙服を着た何者かと知り合いであるとか、過去に月面へ行った際に目撃した謎のポータルとか、それを通じて見た謎の現象とか、ひとつひとつの要素自体は興味を惹くものなのに、最終的にはなんかウヤムヤというか適当に処理されてしまったというか。



最初は普通にパニックを起こしていたCIA職員たちも月面ポータルの電波か何かにやられて錯乱しわけのわからない行動をとるようになる。「死は死なり」というキーワードが繰り返され、死者が蘇るところを見ると何か哲学的あるいは宗教的なメッセージ性が含まれているような気がしないでもないけど、ただ意味ありげに振舞っているだけのようにも見える。こういう思わせぶりなのが一番困るし、何より退屈です。



困ると言えば、普通にセリフが聞こえる程度の音量で見ているといきなり途方もなく巨大な爆音を立てられるジャンプスケア場面が数回あるのが非常に厄介でした。ヘッドホンなら鼓膜が破れる可能性があり、スピーカーだと隣人に壁ドンされかねないレベル。鑑賞の際は音量に充分注意しましょう。




「ベオグラード・フォール 墜落した衛星を回収せよ」(Amazon Prime Video)



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