「ディスコネクテッド」 感想 ビッチ・バトルロイヤル

概要

原題:Deranged

製作:2012年スペイン

配信:トランスワールドアソシエイツ

監督:ニール・ジョーンズ

出演:マーシア・ド・ヴァレス/クレイグ・フェアブラス/ヴィクトリア・ブルーム/ナタリア・セリーノ/タビサ・クイトマン


女子大生の親友4人組が、スペインの山奥のヴィラで独身パーティを楽しむことに。地元の男友達も呼んで盛り上がる4人。だが、結婚を目前に控えたギャビーが犬に噛まれて死んでしまう。電話線はなぜか切られており通報もできない中、怪しい人影が彼らを襲う。


予告編

感想



今月から配信のスペイン製謎映画。

製作は2012年とかなり古め。

ずいぶん深く埋もれた地層から掘り出してきたなと。

毎度ながらトランスワールドアソシエイツさんご苦労様です。



それはそれとして、内容の方はかなり上級者向けです。かろうじてZ級とまでは言いませんが、見ている間はほぼ白目を剥いて口をパクパクさせてました。



山奥のヴィラでバカンスを過ごすことにした女子大生4人組を謎の犬とか殺人鬼が襲う!というわりとよくある話ですが、この女子大生どもがかなりの曲者。端的に言うと、どいつもこいつも途方もなく性悪のクサレビッチなのです。話題はカネと交尾とマイケルのことばかり。4人もいたら普通1人くらいはマトモな人材がいるものですが、ホラーでは真っ先に退場するタイプしかいない。メスブタを超えたメスブタ・カルテット。



これだと一体誰が主人公なのかもわかりません。ファイナルガールは全く予想が出来ず、よりによってお前かよ!?と言いたくなる人選。その点においては結構斬新かなと思いました。



彼女らは一応「親友グループ」らしいのに、どいつもこいつも見苦しい罵り合い、マウント合戦ばかりしています。なんでこんなストレスMAXなギスギスグループでお泊りパーティなぞしようと思ったのか。マウントをとるためか。顔を突き合わせていてもボロクソ言い合ってるのに、誰かいなくなると一斉に陰口が始まったりする。ある意味裏表がないとも言えるけど。



中盤でひとりが犬に噛まれるまではギャースカ口喧嘩しているだけ。噛まれてからは犬を怖がるアニマルパニック風味が出てきて多少ましになりますが、ギスってる空気には変わりなく。



そんな感じでなかなか見所がなくて困っていたところ、クライマックスではファイナルガールがチェーンソーを持ち出してきて斧を持った殺人鬼と対決することになります。唸るチェーンソーで斧殺人鬼とチャンバラ! ようやくテンションが上がってきました。そんな見せ場を作ってくれる気概があるなら、全て許せます。終わりよければ全てよしなのです。



…と言いたいところなんですが、そのクライマックスが全部省略されるという惨劇に再び白目を剥きました。

お互いに「ウオォー!」と突進したところでカメラは納屋の外へ移動してしまい、あとは暗闇に音だけ。

そんなに撮影するの難しいのか…斧とチェーンソーのチャンバラ…。まあ重たいから仕方ないよね…。




「ディスコネクテッド」(Amazon Prime Video)



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