「ミッドナイト・ナイトメア」 感想 ラジオDJの座は譲れない

概要

原題:Ten Minutes to Midnight

製作:2020年アメリカ

配信:トランスワールドアソシエイツ

監督:エリック・ブルームクイスト

出演:キャロライン・ウィリアムズ/ニコール・カン/ウィリアム・ユーマンス/アダム・ウェップラー/ニコラス・トゥッチ


台風が上陸している真夜中。ラジオパーソナリティのエイミーは何かに噛まれたと首から血を流しながらスタジオ入りする。そんな中、プロデューサーから今夜はシエナという若い女性と一緒にやってほしいと言われたエイミーは自分が番組を降ろされると悟る。ヤケクソになったエイミーは本番中にキレたトークをかまし、さらにはシエナに噛み付いてしまい、現場は修羅場と化す。


予告編

感想



今月から配信開始の低予算謎映画。

例によってアマプラ299円。



30年間も同じラジオ番組でメインパーソナリティを務めてきたエイミーが、ある晩の収録で新人のシエナに代替わりさせられると察知して発狂するという話。



エイミーはその直前にコウモリに噛まれているので、吸血鬼と化すのか、あるいはもう少し現実的に狂犬病にかかってしまったのか、もしくはそういう幻覚を視ているだけなのか。さらに心象風景も交えて展開されるので意図的に色々と曖昧にされている感があります。



本番が始まってブチギレトークをかまし続け、揚げ句の果てにはシエナに噛み付くあたりまでは結構面白く、そのまま吸血鬼ホラーか狂犬病パニックになるのかなと期待していた向きにはかなり微妙な作品でした。72分がかなり長くて意識が死んでました。



いや、思ってたほど安くはないしエイミーの複雑な心理を抉り出そうというむしろ高い志を感じるんだけど、現実と妄想の区別がつかなくなっていくうえに心象風景まで入ってくると厳しい。そんなめんどくさい映画観るつもりでレンタルしてないし。



晩ご飯を食べながら観ているのに、血を求めるエイミーが女子トイレのゴミ箱から使用済みのアレを取り出してしゃぶるシーンがあったのも実に厳しい。ホラー映画見ながら飯を食うなよと言われたらまあその通りなんだけど。昨日も晩ご飯食べながらAngry Video Game Nerd見てたら本物じゃないけど盛大にゲロを吐く映像見せられてオエーとなったからなあ。2日連続でツイてない。



ところで、エイミー役のキャロライン・ウィリアムズは「悪魔のいけにえ2」でもラジオDJのストレッチ役をやっていた人でした。調べてみるとこの映画に出た時点では63歳ですね。気づいてませんでしたが最近のアサイラム作品にも結構出ている模様。本作のエイミーが何歳の設定なのかは知りませんが、大して変わらない年齢だとするとあんなに発狂するほど後進にポジションを譲るのがイヤなもんですかね。30年もやってたらもうやめてもいいやとなりそうな気もしますが。まあでも「サブスタンス」でも同じような導入からえらいことになってたし、華やかな職で活躍していた女性は年を取ってもそういうものかもしれませんね。





「ミッドナイト・ナイトメア」(Amazon Prime Video)


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