概要
原題:Django Undisputed
製作:2025年イタリア
配信:Digital United Studios
監督:クラウディオ・デル・ファルコ
出演:クラウディオ・デル・ファルコ/ファビオ・ロマニョーロ
自らの正義を貫こうと決意したジャンゴは、無法と不正義が支配する地域の秩序を取り戻すため、危険な挑戦と血なまぐさい衝突に立ち向かう。
(Amazonより)
予告編
感想
いつものようにアマプラの新着を漁っていたら発見した謎のマカロニ・ウェスタン。
西部劇には基本興味ないし、そのうえイタリアが西部劇を作るなんて未だに全く理解できないジャンルなんですが、
さすがにこのタイトルは一体何だよ!?
西部で格闘大会でも開かれるのか?
と気になってついレンタルしてしまいました。
それで内容の方ですが、どうもこのクラウディオ・デル・ファルコという人が昔のマカロニウェスタン大好きなようで、おそらくその辺のオマージュ満載なのであろうとは思います。私はそっちの世界には極めて疎いので全然分かりません。
主人公のジャンゴはもちろん凄腕のガンマンです。が、見た目はこのジャケ絵ほどカッコよくはない。こんな小綺麗な服装一度もしてない。それどころかボロ雑巾にもしたくないほどきたねえ布をまとった恐ろしく不潔な風体で途方もなく臭そうです。それでも行く先々で女性には超モテモテですが。
それで大筋としてはジャンゴが実家へ帰った際、両親がならず者たちにうっかり金を借りてしまったがために際限なく返済を求められていると判明。このままでは両親が経営する売春宿を借金のカタに取られてしまう!ってことでそのならず者たちと対決する話です。
「両親の売春宿を守るために戦う」っていうのは西部劇のヒーローとしては何か微妙な気がしないでもない。それでもまあ、ならず者たちとの決闘・銃撃戦がクライマックスに配置されているんだろうなと思うわけです。それぐらいは期待しても普通裏切られないでしょう。
ところが、全然そうはならない。まずジャンゴと組んで行動している保安官(兄弟?)がいるんですが、こいつが恐ろしいほど肉肉しい超絶ゴリマッチョで存在感がありすぎるんです。どう見ても役者が本業ではなく、明らかにボディビルダーかアームレスラーのどちらか。ジャンゴが父親からその名を受け継ぐしんみりとしたエモいシーン(?)の合間にこいつの筋トレ風景が何度もインサートされるのが珍妙に見えて仕方がない。
とはいえこのマッチョ保安官は基本的に何もしないのですが、クライマックスだけは大活躍。街のならず者たちが次々とマッチョ保安官に挑みかかり、ちぎっては投げ、ちぎっては投げされます。なるほど、これが無差別級格闘戦というわけか…? しかし銃はどうしたのか。なぜどいつもこいつも徒手空拳でマッチョ保安官に向かっていくのか。正直よく分からない。
ジャンゴはそれを横で見ているだけで、何もしない。一応、その前に酒場で敵のリーダーを手玉に取ったりはしてましたが。本格的な決闘とか銃撃戦は結局一度もなし。全体的にコミカルでノリが軽い。マカロニウェスタンってこういうものなんですかね。正直あまり面白いとは思えませんでしたが、セットや衣装には結構金がかかってそうだし何だか不思議な作品でした。
「ジャンゴ無差別級」(Amazon Prime Video)
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