「ダーク・サイレンス 夜明けの絶望」 感想 森の中の変人

概要

原題:Desolation

製作:2017年アメリカ

配信:トランスワールドアソシエイツ

監督:サム・パットン

出演:トビー・ニコルズ/ジェイミー・ペイジ/アリシア・オクセ/クロード・デュアメル


父親を亡くした少年サムは、母親とその親友と共に山を登って父の遺灰を撒いた。それからハイキングのために森の奥へと向かい、キャンプを楽しむ3人。だが、そこに怪しいサングラスの男が現れ…


予告編

感想



森でキャンプをしていた女性ふたりと男児ひとりがヒゲにサングラスの怪しい男に襲われるというサスペンス・スリラー。

アマプラ299円。



まあ、

なんというか、

その…


激しくつまらないです。



製作が8年前で今頃日本で配信、

邦題に全くやる気がない…

それでも一応真面目に撮ってるんだろうなという気はするし、子役も山の中でよく頑張ってるなあとは思うものの、それはそれとして何一つ面白いところがない。



尺は1時間16分ありますが、40分くらいまでは何も起きない。森でゆっくりハイキングしているだけです。そんなに長い間、何も起きない画面を注視することがもう常人には極めて困難と言わざるを得ない。私でも全然無理です。



「スペース・シャーク」くらい振り切れていれば逆に面白がれるけど、これは中途半端すぎる。別にこの作品に限った話じゃないけど、わざわざ何も起きない映画を撮ってる意味が分からない。森の動物たちすら映らないから何の楽しみもない。



しいて言えば、母親の親友が登山なのにわざわざワインを2本も持ってきており、その空になったビンを森に放置していくクズムーブが多少印象に残らないこともないけど…明日の朝には忘れている程度の印象です。



で、終盤になってようやくサングラスの殺人鬼が襲撃してくるわけですが、それで少しは面白くなるかと言えば全くならない。犠牲者はたったひとりだけであり、殺される場面は省略。ただの頭がおかしい男であり、サングラス以外にはこれといった特徴はない。そのサングラスすら途中でガキンチョに奪われてしまう。そうなるともう、そこにいるのは「ただの男」です。鹿の被り物をした男が鋭いツノで突き刺してくるホラー映画にでもすればいいのにと思う。



母親と息子は一刻も早く逃げ出すなり助けを呼ぶなりしないといけないのに、そんなことより無駄にケンカを始めてしまう。殺人鬼が迫っているのにしょうもない言い争いで時間を浪費する親子がいるか? まあ無駄なもめごとは引き伸ばしの常套手段ではあります。



そんな感じでとにかく猛烈にだるいんですが、かといってずば抜けて悪いポイントもない。何もない。つまりクソ映画としてのインパクトが強いわけでもないので、クソ映画マニアにオススメすることもできない。普通にただただ味気ない乾燥した食パンのような味わいです。




「ダーク・サイレンス 夜明けの絶望」(Amazon Prime Video)



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