「呪われた絵画」 感想 これぞエクストリーム

概要

原題:The Well

製作:2023年イタリア

配給:プルーク/エクストリーム

監督:フェデリコ・ザンパッリォーネ

出演:ローレン・ラベラ/クラウディア・ジェリーニ/ステファノ・マリティネッリ/ロレンツォ・レンツィ/メラニー・ゲイドス


絵画修復師のリサは、イタリアの田舎町に住む女性から中世の絵画修復を依頼される。泊まり込みで焼けた絵画を修復するが、次第に悪夢を見るようになってしまう。一方、リサが道中で仲良くなった生物学者たちが謎の大男に捕まり、地下施設でとんでもない拷問を受ける羽目になっていた…


予告編

感想



北海道ではサツゲキの一番小さいスクリーンで1日1回、しかも夜のみというかなり小規模な公開となったサディスティック・エクストリーム・ゴシックホラー。



私は邦題だけしか知らずに観に行ったので、たぶん地味な心霊モノなんだろうなあ…と油断しきってたらホステル並みかそれ以上にハードでえぐい拷問描写満載の物理スプラッターでびっくらこきました。



絵画の修復をしているリサ側のストーリーはまあ想像通りゴシックで上品な雰囲気ですが、それとは別に生物学者たちが監禁拷問されるパートがとってもエクストリーム。やられる側が善人ばっかりなのでけっこう気分悪くなりましたよ。特に2人目の犠牲者はめっちゃイイ人なのに、だいぶ執拗に切られたり剥がれたりしていて非常に胸糞でした。



マッチョデブな拷問官がまた相当やばい雰囲気を醸した奴でインパクト大。力士かレスラー並みの巨体だけでも太刀打ちできそうになくて怖いのに、そのうえ挙動不審で話は全く通じないわ、顔色はひどく悪いわ、常にゲップかしゃっくりしてるわで生理的嫌悪感もすごい。



そんなかわいくなくてデカいヤツがゲブォアァ~と迫ってきて容赦なさすぎるエクストリーム拷問をかましてくるのだからたまらない。何のために拷問してるのかも分からんし理不尽すぎる。ジグソウに監禁された方がまだましではないか。この絶望感と緊張感はなかなかのものがあります。



そんな感じであるからして2つのパートが合流するくだりは非常にゾクゾクします。なんせリサもただのか弱い絵画修復師だし、別にメンタルも強くないので全く持って頼りない。そんな女性があのマッチョデブ拷問官に捕まるところは見たくない。というかその時点ですでにえぐいシーンをお腹いっぱい詰め込まれているので、これ以上摂取したら吐いちゃうかもしれませんしね。



…だったんですが、クライマックスからオチにかけては急に素っ頓狂なノリになってチープな雰囲気になっちゃうというね。リサが唱えていた呪文が何だったのかビタイチわからんし、あのトンチキすぎるラストはもう何しちゃってるのよオイオイという感じです。とはいえ、そんな変なところも含めて久々にガツンとくるイタリアン・ホラーを味わえて良かったな~と思いました。



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