「アタック・イン・LA」 感想 地獄の街ロサンゼルス

概要

原題:ATTACK IN LA

製作:2018年アメリカ

配信:トランスワールドアソシエイツ

監督:チャド・ファーリン

出演:ロバート・ミアノ/ショーン・サミュエルズ/セバスティアン・フェルナンデス


南カリフォルニア大の新入生マーシャルたち3人組は車でLAまでやってくるが、うっかり路上生活者だらけの危険な地区へ迷い込む。タイヤをパンクさせられ車を降りたマーシャルたちは狂暴な路上生活者軍団に絡まれ、身ぐるみはがされ2人が殺されてしまう。どうにかその場は逃げだしたマーシャルだったが、路上生活者たちの執拗な追撃に遭う。


予告編

感想



ロサンゼルスの治安の悪い一角へ迷い込んだ大学生がひどい目に遭うアクション・スリラー謎映画。

毎度おなじみ itn 作品。

アマプラで299円で配信中。

監督は「ハリウッド人肉通り」のチャド・ファーリン。



誰もが知る大都会ロサンゼルスでも、一歩足を踏み入れるとあんなギラギラしたホームレス集団が問答無用で喰らい付いてくる恐ろしい場所があったとは知りませんでした。スキッド・ロウと呼ばれる地区のようです。



地味なタイトルだしあらすじからして社会派的なメッセージを込めた映画なのかなと思ったんですが、なかなかにヘンな映画です。画質は荒いし劇伴は古臭いしでまるで80年代のような雰囲気。



それにいくら治安の悪い地域と言ったって、身ぐるみ剥がされて全裸(ボカシ付き)でダッシュする主人公マーシャルを犬に追いかけさせ、その結果鉄のヤリで犬を肉塊にしホームレスを田楽刺しにしてしまうような光景がそうそうあるとは思えない。



ホームレスはカネ目当てで襲ってきてるわけではないようで、マーシャルの友人ドブス君は小銭を口に詰め込まれて窒息死させられます。こんな死に方初めて見たよ。ついでにドブスって名前も初めて見たよ。



さらにクサリを振り回して追いかけてくるホームレスや鋭利なスコップで斬りつけてくるホームレスまでおり、カネ目当てでもないその純粋な暴力性はもはや「ザ・レイド」の世界観に近いものがあります。それとも私が世間知らずなだけでロスでは日常茶飯事なのか。






「ザ・レイド」みたい…とは言ったものの、こちらは特にこれといったアクションシーンはなく、映像的な面白さはその全裸で犬とやり合う場面がピークです。その時点ではものすごい珍作感が漂っていてその先にかなりの期待が膨らんだのですが、後半になって急に思い出したように社会派的な方向へ舵を切りなおした感が強く、ただただヘンな映画が観たいだけの好事家にとっては少々残念なオチでした。とはいえitn系の作品にしては珍しく楽しめる作品だったとは思います。



「アタック・イン・LA」(Amazon Prime Video)


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