「キリング・ライオネル クズ男に死の制裁を」 感想 もはや我慢の限界!?

概要

原題:Killing Lionel

製作:2019年イギリス

配信:トランスワールドアソシエイツ

監督:ティム・ソーン

出演:カーリー・バーンズ/ダレン・レイク/マックス・ブラント


暴力夫に死の制裁を!選択肢は2つ。墓穴に自ら入って埋められるか?撃たれて苦しみ埋められるか?妻に暴力をふるい、組織のカネを盗んだクズ男。「俺に逆らったら生き埋めにしてやる」と、日々脅す夫に身の危険を感じた妻は、夫殺害をある人物に依頼するため動き出す。一方、組織は男からカネの在りかを聞き出した後、始末しようとしていた。盗んだカネと共に逃亡を企てる夫から、殺害のための契約金を奪おうと画策する妻。組織から与えられた猶予は1週間。妻、そして組織が下すクズ男への死の制裁とは?見事なまでに同情する余地なしのクズ男の行く末を描くクライム・サスペンス!

(↑アマゾン商品ページより)

予告編

感想


毎度おなじみアマプラ&TWA配信のクライムサスペンス。

299円也。


そして、





イトゥン…ディストリヴーション…



内容は、妻ピーチズに暴力を振るいまくる腐れDVデブ男ライオネルが妻やギャング組織に命を狙われるというもの。



先に結論を述べますと、itn配給のインディーズ映画としてはわりと良い出来でした。サムネの煽り文句が「もはや我慢の限界!」なのでこれが視聴者のセリフになっちゃったらどうしようかと不安でしたがそんなことはなくて良かったです。序盤はところどころでコミック風の紙芝居になったりと意欲的な演出も見られるし、画のクオリティも高い。ライオネルとピーチズの取っ組み合いの喧嘩もかなり頑張っている感がありました。それに何よりストーリーそのものが分かりやすくまとまっている。そこが一番重要なところです。



とはいえあくまでイトゥンの中では良い方というだけで、その観点を抜きにすれば特別面白いというほどでもありませんが。会話で引き伸ばしているだけで、本筋そのものは短編でも充分なくらい薄味です。



サブタイもこんなだしあらすじでも「見事なまでに同情する余地なしのクズ男」と言ってるくらいなのでライオネルは一体どんなスーパーモンスターなのかなと期待して観たんですが、どこにでもいそうなありふれたクズ男でした。91分もかけてこいつひとりを処分するという話なので、間延びしていても仕方がないか。



一応、ライオネルは妻ピーチズからもギャングたちからも狙われている四面楚歌の状況ですが、ギャングサイドの場面は非常に少なくて尺はほぼピーチズの葛藤シーンで埋められていた印象です。別にそれはそれでいいけどわざわざプロに依頼しないといけないほどライオネルの処分が難しそうには見えないのが難点か。ピーチズの前でも平気で酒かっくらって寝てますしね。筋弛緩剤的な注射をもらったはいいがなぜ真正面から打とうとしてしまうのか。まあ、取っ組み合いの喧嘩はそれなりに見応えがあったのでいいですけども。



オチにも意外性は感じられませんでしたが、特に苦痛ということもなくまあまあ楽しんで鑑賞できたので筋金入りのイトゥンファンにはかえって物足りないかもしれません。でもまあ、たまにはそういう柴漬け的な無難な小品もアリでしょう。



「キリング・ライオネル クズ男に死の制裁を」(Amazon Prime Video)


コメント