「オブセッション エッグドナーの執着」 感想 アンタの娘はアタシの娘

概要

原題:Nanny Dearest

製作:2023年カナダ

配信:トランスワールドアソシエイツ

監督:ダグ・キャンベル

出演:ケイリー・アン・ルーラー/リズ・フェニング/C・J・ハモンド


ネルソン夫婦は体外受精で授かった10歳の娘と幸せに暮らしていたが、ある日を境に不可解な出来事が次々と起きる。その裏には、10年前に夫婦に卵子を提供したテイラーの影が。テイラーは不慮の事故で娘を亡くし、その事故に関連して服役し出所したばかりだった。

(↑アマゾン商品ページより)


予告編

感想



Lifetimeのテレビサスペンス劇場。

…の、中でもダントツのつまらなさ!と毎度おなじみjetさんにオススメされたので(?)鑑賞してみました。



するとこれが…

確かにつまらん…。



いや、まあこれ単体で言えば別に普通と言えば普通ではあります。

ただ、あまりにもいつも通りすぎるのです(ラスト以外)。



幸せな夫婦の元にやってきたベビーシッターのキンバリー。だが、そのシッターの正体は10年前に彼らに卵子を提供したドナーのテイラーだった。テイラーは娘の本当に親になるため、奥さんと入れ替わろうと様々な裏工作で夫婦を離婚するように仕向けるのだった…



なんという著しいオリジナリティの欠如。ReelOneやDAROで全く同じような筋の作品を4つか5つくらいは観たことがありますよ。卵子提供者が不妊医療クリニックに忍び込んで提供された側の情報を盗むシーンからしてもう既視感を感じまくり。身元を偽って子守りになるところもそう。向こうの主婦層はどんだけこういうのが好きなのかと。



テイラーの犯行も色々とテキトー。まずターゲットの母娘が公園で遊んでいるところを狙うのですが、薬で母親を眠らせるのはいいとして娘をそのまま車で自宅へ送っていくのは意味がわからない。ただの変な人じゃないか。というか娘の判断もおかしい。母親が寝たまま起きないからって公園に放置したまま知らない人の車で帰ってくるとかありえないでしょう。幼稚園児ならまだしも10歳ですよ。そんな怪しい女をすぐ子守りとして採用してしまう夫婦も相当アレ。



他にもせっかくテイラーの正体を突き止めたのに、無駄に油断しまくって勝ち誇っていたせいで金的喰らって殺されてしまうイケメン上司などにも頭を抱えてしまいますが、まあそれでもこの手のテレビサスペンスとしては「普通」の範疇内ではあります。多分。


問題はオチの付け方です。



以下ネタバレあり



全てが露見してしまい、諦めたテイラーはバールのようなもので自決(難しくないか?)。すると10年前に泣き声がうるさくて殺してしまった実の娘が現れ、仲良くお手手をつないであの世へ旅立つのだった…。

なんだそりゃ。



主人公が狙われる家族側ではなく、テイラー視点だったからこんな風になっちゃったんでしょうか。どこまでも身勝手な女なのに救いを与えて美化したかのようなエンディングに開いた口がふさがりませんが、まあ…どうでもいいか。



「オブセッション エッグドナーの執着」(Amazon Prime Video)



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