「ジョーズ・バケーション」 感想 ゴールデンラズベリー・サメ劇場

概要

原題:The Requin

製作:2022年アメリカ

発売:ニューセレクト

監督:レ・ヴァン・キエ

出演:アリシア・シルヴァーストーン/ジェームズ・タッパー/ディードル・オコンネル


流産したトラウマを抱えたジェイリンは、夫の気遣いでベトナム海上のコテージでバカンスを楽しんでいた。だがその夜、巨大な嵐が彼らを襲う。半壊したコテージは沖に流され、助けを呼ぶこともできない状況に。夫の負った傷からは血が流れ出し、近くのサメをおびき寄せてしまう。


予告編

感想




く…

く…

くっそつまらん…何だこれ…。

ここ最近見たサメ映画の中でもぶっちぎりに酷い作品でした。



しかしそんなんでもなぜか劇場公開はされており、ジャケと邦題はあの名作「ロスト・バケーション」に寄せてあるのでそれなりの被害は発生してしまうのではないでしょうか。



一応先に良いところを挙げておくと、ちゃんと海で撮影しているところは誉めてあげるべきかなあ?と思わないこともないこともないです。サメも一応少しは出てきますしね。少しね。



内容としては水にトラウマを抱えた中年女性ジェイリンが夫と共にコテージで漂流してたらサメに襲われる…という話で、最近ので言えば「マンイーター 捕食」「ジョーズ・ザ・ファイナル」あたりと大差ありません。



まず問題なのはそのペース配分で、夫婦が嵐に遭遇するまで30分、サメに襲われるまでには1時間もかかってしまう。その間これといってエキサイティングなイベントがあるわけでもなく、あまりにも退屈すぎるのです。暇を持て余した私は愛鳥の写真を選んで編集し、キクスイ(鳥の餌の製造販売会社)カレンダー用に応募するなどして遊んでいました。採用されるといいなー。



それはさておき退屈なだけならサメ映画においてはさほど大きな問題でもないのですが、本作の場合それに加えて主人公が著しく不快であるという致命的欠点があります。というか本作のウリはその主演女性アリシア・シルヴァーストーンさんただ一点しかなく、そこがダメな人はなんかもう全然ダメとしか言いようがありません。ジャケにも書いてある通り「バットマン&ロビン」でヒロインだった人なんですが、そんなもん1997年の話であり今となってはどこにでもいるようなだらしない体形のおばさんでしかない。



いや、年齢とか見た目の美醜はまあ別にどうだっていいんですが、役柄が最悪なんです。終始ヒステリックにキーキーわめき倒すおばさんのどこに魅力を感じる人がいるのか。特にヒデエなと思ったのは狼煙を上げるために火を付けるくだりで、「早く火を付けてよ!お願い早く早く!キィー!」と騒ぎまくり、いざ火が付いたら付いたで今度はコテージ全体に火が回ってしまい「何でよ!消えてよ!早く消えなさいよ!キィー!」とわめき倒す。いくらなんでも頭悪すぎるし、やかましすぎます。



劇場公開作とはいえドマイナーだろうにこのアリシア・シルヴァーストーンさんはあのゴールデン・ラズベリー賞にまでノミネートされており、いかに多くの人の神経を逆撫でしたか察せられるというものです。



しかも全編を通して印象に残るポイントもそのマッチポンプ放火&消火だけしかなく、サメは申し訳程度にしか映らないためサメ映画というよりは漂流映画みたいな感じでした。いや、最後は一応サメと決闘してはいたんですがね。倒し方もなんかよくわからんかったし…。





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