「マンイーター:捕食」 感想 そつはないが味もない

概要

原題:Maneater

製作:2022年アメリカ

配信:プレシディオ

監督:ジャスティン・リー

出演:ニッキー・ウィーラン/トレイス・アドキンス/シェーン・ウェスト


婚約を破棄され落ち込んでいたジェシーは、友人たちと共にビーチでバカンスを楽しむことに。だが、その海には獰猛な人喰いザメが泳いでいた。


予告編

感想



「ヘルブレイザー」のジャスティン・リー監督による新作サメ映画。

どっかの島へ遊びに来た人たちを人喰いザメが襲う。そこに以前娘をサメに喰われて復讐に燃える親父が乗り込んできて…



そつなく出来てると言えなくもないが、今更こんなの撮る必要あります?と思ったほどにありきたり。この映画ならではという個性がほとんど何も見いだせず、あまりにも凡庸すぎて他に何も言うことがない。それでも、もしこれが20年前だったら「まあまあ悪くないサメ映画だったかな」と喜んでいたかもしれません。



が、昨今の珍作奇作サメ映画に慣らされたことで、もうただサメが人を齧るだけの映像では満足できない体になってしまったのです。監督は可能な限りリアルなサメ映画を撮りたかったと言ってるようですが、リアルだったら何だというのか。そんなものを求めるサメ映画ファンが何人いるというのか。



明日になったらもう「シャーク・クルーズ」と区別がつかなくなりそうです。本作を観たのは一昨日で、一応寝ないで観ていたはずなんですが既に内容の大半は頭から抜け落ちています。しいて言えば海に飛び込もうとした若者がサメに喰われるシーンだけはちょっと笑ったけども。



あと気になったのはポスターのデザインが「ジョーズ・イン・ジャパン」とほぼ同じってことくらいかな?



……「ジョーズ・イン・ジャパン」のことを思い出したら急に何だか本作を悪く言ってはいけない気分になってきました。考えてみればサメのCGはわりとよく出来てたと思うし、出番も決して少ないわけではない。喰われる人数も比較的多めではありました。オープニングでサメの執拗な襲撃に遭う女の子の描写などはなかなかの絶望感と痛々しさがあり、派手目の音楽も相まってイイ感じです。後半でサメに足を食いちぎられた男の描写もまあまあ凄惨なので、アニマルパニック初心者なら意外と怖がれるかもしれません。ということで、浴びるようにサメ映画を観ているサメ映画マニアなどではなく、何も知らない初心者の方こそ見るべきサメ映画なのではないか。そんな風に思いました。



「マンイーター:捕食」(Amazon Prime Video)


コメント