「アドミッション エリート校不正入試事件」 感想 替え玉受験の闇

概要

原題:Mommy’s Cheating Scandal/Admitted or Dead

製作:2021年カナダ・アメリカ

配信:トランスワールドアソシエイツ

監督:ケン・フリス

出演:カリス・キャメロン/ステファニー・フォン・フェッテン/レイチェル・ギリス


高校生のアニーは親友ケイティと同じ大学に進学すべく勉強していたが、学力が足りないと思われた。既にコネで進学を決めていたケイティはアニーの替え玉受験を画策し勝手に決めてしまうが、替え玉を請け負う組織が殺人事件を起こし始める。



予告編

感想



実際の不正入試事件にインスパイアされたサスペンス・スリラー。

毎度おなじみReelOne製で主役はいつも通りセレブな白人女性。



アニーは親友ケイティと同じパイン大学に行きたいけど、学力が足りなくて合格できるか微妙なライン。

そこで本人が替え玉受験を画策するならよくある話かもしれませんが、本作は親友のケイティが相談も何もなく勝手にアニーの替え玉作戦を犯罪組織に依頼してしまう。しかも手付金以上のカネを払うアテもなかったせいで組織の怒りを買ってえらい目に…という話。



この通りケイティも相当やべえ奴ですが、替え玉を請け負う犯罪組織の方もだいぶアレな気がします。請け負うのは本人からの依頼だけにしておいた方がいいのではないか。アニーの替え玉だというのに男が受験する話で進めてたけど、女装してやったのか。この辺私が何か見逃しているのか?と思う程度には荒々しい不正行為です。



そんなダーティな女の子と同じ大学に行きたい!と願うほど仲の良いアニーもそれなりにやばい奴なのではないかと想像してしまいます。親友以外の志望動機が語られないし。しかし、彼女の方は例によって中途半端に潔癖というかマジメな性格。



とはいえ志望動機がないだけあって意志薄弱気味なようで、一時は替え玉受験計画を受け入れてはいましたが。殺人事件が起こらなければそのまま流されていた感じ。組織に囚われたボーイフレンドを助けるためにたった一人で、それも丸腰で乗り込むくだりは育ちの良さが浮き彫りになっていると解釈すべきなのでしょうか。



アニーの前に替え玉受験でパイン大学に入ったサイとデヴというやつが出てきます。こやつらも組織に狙われる羽目に陥るのですが、経緯はともかくデヴという名前が気になってしまう。もしやフルネームはデヴ・キングとかデヴ・マクドナルドとかいうのではあるまいか。と思ったんですが、実際は残念ながらデヴ・アンダーソンでした。至極くだらない話で申し訳ございません。



そんなデヴ・アンダーソン君と組織のボスはクライマックス?以降はフェードアウトというか完全に放置され、どうなったのか一切分からないまま非常にアッサリかつ投げやりなエンディングを迎えることになります。なんでそんなに急いで締めるのか。デヴ君のその後は気になるだろ!?


…という人はあまりいないかもしれないけど、組織のボスは末路を見せてくれてもいいんじゃないかな。


不正はするなよという教訓なのか、それともアホな友人を持つなという話なのか。

何にせよもうちょっと見どころやスリルが欲しかったかなと思いました。



「アドミッション エリート校不正入試事件」(Amazon Prime Video)


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