「アポカリプス・ライジング」 感想 宗教色濃い目の大災害

概要

原題:FOUR HORSEMEN:APOCALYPSE

製作:2022年アメリカ

発売:プライムウェーブ

監督:ジェフ・ミード

出演:ドミニク・スウェイン/アリー・トンプソン/エリック・セント・ジョン/エバ・セハ/ブランドン・アラン・スミス


20XX年、ブラジルでの火山活動をきっかけに世界規模で天変地異が多発していた。このままでは地球滅亡まで残り12時間しかない。米軍は専門家チームをブラジルに派遣。火山活動の中心地に爆弾を投下することで解決を図ろうとするが…


予告編

感想





アサイラムの新作ディザスター・パニック。


最近はディザスター・パニックと言いつつ全然災害もパニックも起こらない肩透かし映画ばかり観ていたので、アサイラムの手抜きクソ映画といえどそこそこ楽しめました。イナゴの大群が襲ってくるのもアニマルパニックマニア的にはおいしい。



内容は、世界各地で天変地異が多発し地球滅亡まで12時間のところを、ブラジルのどっかに爆弾を落とすことでムリヤリ解決しようというもの。



ストーリーとか人間ドラマはあってないようなもので、ひたすら科学者と軍人のチームが災害から逃げつつ右往左往しているだけ。地震やイナゴ、カミナリ、毒キノコ、何に反乱しているのか分からん反乱軍など多種多様な災害が彼らをテンポよく襲います。安いながらもそれなりに派手なCGで各種災害をスペクタクルに見せてくれるところが美点です。ただ、誰一人死なないのはいかがなものか。一人くらいイナゴに喰われる奴がいてほしかった。



原題が「黙示録の四騎士」なのですが、毒キノコの胞子を吸い込むとその四騎士の幻覚が見えるという変な味付けがなされております。わざわざ四騎士のCGまで作り込んで見せてくれているのでそれになぞらえた災害なんでしょうか。私は敬虔なるスパモン教徒なのでキリスト教のことはよくわかりませんが。



本作を単体で観る場合は非常にどうでもいいことではあるんですが、ロケ地がアサイラム御用達のいつもの山なのには突っ込みを入れておきたい。ブラジルだのアマゾンの熱帯雨林だのとセリフでは言っているものの、どう見ても熱帯雨林ではないというか普通にアサイラム社の近場の山だと思われます。いつもと同じ景色だからね。別にブラジルっていう設定にしなくても良かったんじゃないかな。反乱軍の存在から外国にしたかったのかもしれませんが、反乱軍なんて全編通して一人しか映らないし、別にいらなかったのではないかと思います。



米軍の対処法についてもただ震央に爆弾を落っことすだけで世界中の災害が即何もかも綺麗に解決するっていうバカ全開の開き直り方。どうせなら地球ごと爆発して終わってくれた方が面白いのに。全体的に突っ込みどころ満載ですが、このラストは特にアレ。真面目に観ていたら開いた口がふさがらないでしょう。まあこれはこれでサッパリしてるから別にいいか。


コメント