「レッド・ハンデッド」 感想 魔神耄碌

概要

原題:Red Handed

製作:2019年アメリカ

配信:トランスワールドアソシエイツ

監督:フランク・ペルーソ

出演:マイケル・マドセン/マイケル・ビーン/クリスチャン・マドセン/オーウェン・バーク/ライアン・カーンズ


亡くなった父親の遺灰を川に撒くため、疎遠だった3兄弟がオレゴン州の田舎へと集まった。そこは太古の昔、魔神モロクが支配する呪われた地で、住人は初めての子を火山に投げ込み生贄とする風習があった。


予告編

感想



マイケル・マドセンとその息子クリスチャン・マドセン共演のオカルトホラー。ついでにマイケル・ビーンも出ています。最近顔を見てなかったから誰だか判らなかったけど。



そんな超豪華俳優陣にも関わらず、くそつまりません。

ひたすらモッタリマッタリデロ~ンとした捉えどころのないボンヤリ感が満ち満ちており、一体何をどう楽しめばいいのやら全く分からない。アマプラ謎映画ってほんとこういうのが多いんだ。いや、子供をニエに捧げる因習を持つオカルト村の恐怖を描きたかったのであろうとは思うのですが、な~んも起きない時間があまりに長すぎて耐えられません。紀元前から存在する魔神モロクがうんたら言ってたけど別に姿を現してくれるわけでもないしなあ。



冒頭、いかにも主役ヅラで出てくるマイケル・マドセンがいきなりマヌケな死に方をしてしまうところだけはちょっと笑えます。年甲斐もなく美女の誘いに乗ってサウナに入ったら閉じ込められて蒸し焼きにされちゃうっていう。見どころらしい見どころは本当にそこしかないし、どうせなら苦しむマイケル・マドセンをもっとじっくり描写しても良かったのではないか。



そんな哀れなマイケル・マドセンの遺灰を撒くため、リアル息子のクリスチャン・マドセンを含めた息子3兄弟が田舎の豪邸に集まります。が、そこから1時間ぐらいこれといって何の事件も起きず、ひたすら田舎で遊んでる虚無の時間。これはつらい。Z世代じゃないけど10倍速にしたいくらいです。まともに見てたら心が摩耗してしまう。長男ピートが過去の不穏な記憶をたま~にフラッシュバックさせるだけで、何のスリルも興味を惹く要素もない。主人公がどいつなのかもわからない。



ラスト10分くらいになってようやく村のカルト信者共が正体を現し、子供をニエに捧げようとして3兄弟と戦いになりますが、時すでに遅し。あれだけつらく苦しい虚無時間に耐えたのにそんなありがちでしょぼいクライマックスでは少しも挽回できません。

オレゴンの壮大な景観だけは、たいそう美しく撮れていましたが…。



「レッド・ハンデッド」(Amazon Prime Video)


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