「ビフォー・ゲット・キルド 誰かが殺られる前に」 感想 ドッキリ多すぎ

概要

原題:Before Someone Gets Hurt

製作:2017年アメリカ

配信:トランスワールドアソシエイツ

監督:シェーン・バーバネル

出演:マイケル・ウェルチ/アレクサンドラ・ターシェン/アーロン・ザウター


ネット向けに心霊番組を配信している若者グループ。評判は良く、Syfyチャンネルとの契約も目前だった。そんな彼らが次のネタに選んだのは、14件もの未解決殺人事件が起きた曰く付きの屋敷。悪魔を復活させようとしたカルトの犯行で、被害者は磔にされ手首には数字が刻まれていたのだという。


予告編

感想



心霊番組の配信者が曰く付きの幽霊屋敷に乗り込んで恐怖体験を味わうというお決まりの低予算モキュメンタリーホラー。思わせぶりで面白そうなタイトルだけど、別に何の深い意味もありませんでした。何かこう、ゲーム的な戦略性やタイムリミットがあるホラーなのかなと期待したんですがね。



その曰く付きの幽霊屋敷は「14件の未解決殺人事件が起こった」のがウリ。犯行は悪魔を復活させるだか天国へ行かせようとしてるだかでキリストが磔にされて以来活動している「ノバム」なるカルト集団?であり、これまで5万人もの人々を磔にして数字を刻んできたとか。50048人分磔にしてニエにすれば目的達成らしいです。



低予算モキュメンタリーにしてはスケールの大きい宗教的心霊現象に期待が持てそうでしたが、85分中52分までは全っ然何も起こらないのが致命的につらい。もったいぶるってレベルじゃないよ。尺を稼ぐってのも大変なんだなあとは思うけどさ。幽霊屋敷と言っても内外装は別に普通の小綺麗な一般住宅でしかなく、雰囲気もくそもない。



そんなところでパリピ系若者配信者グループがワイワイしている様子をひたすら延々と見せられて意識を保てるはずもなく。完走するためには中盤で一時停止して2時間ほど昼寝して精神力を回復させる必要がありました。



心霊現象、あるいは予想外の***襲撃シーンが起こって「やっと本題に突入か?」と思っても、ことごとく単なるドッキリでしたという展開には乾いた笑いしか出てきません。一応、ことあるごとに行方不明になる厄介者のビリー君だけは本物の幽霊からボールをパスされて精神に異常をきたし始めるなど、不穏な要素も少しずつ入れ込んではあるものの。



それでも終盤はメンバーがちゃんと一人一人磔にされて死んでいってくれるし、アマプラに蔓延る配信ゴミホラーを摂取し慣れている上級スカベンジャーであればそれなりにわずかな旨味を見出して楽しめるかもしれません。



「ビフォー・ゲット・キルド 誰かが殺られる前に」(Amazon Prime Video)

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