「ギャンブラー・ゲーム」 感想 トリックは人任せ

概要

原題:Betta Fish

製作:2020年アメリカ

配信:トランスワールドアソシエイツ

監督:ビル・クーパー

出演:ジョシュア・ウンガレッティ/メーガン・マック/エイバ・ジャスティン


3年の刑期を終えて出所した天才ギャンブラー・ダニー。だが、彼は刑務所内で護衛してもらったことで街のボス・アレックスに100万ドルを支払わねばならなかった。金が用意できなければ、ダニーの兄と姪は殺害されてしまう。ダニーは家族を守るためアレックスとポーカー大会で対決する。


予告編

感想



2020年製作のクライムコメディ的なインディーズ映画。

軽妙なノリでオシャレにスマートに悪党からカネをむしり取る…タランティーノとかオーシャンズ11とかそういう系を目指しているのかなと。



一応内容が理解可能であるという時点で、トランスワールドアソシエイツ提供の謎映画としてはそんなに悪くない方ではあります。しかし超低予算インディーズ映画の悲しさかどうにも会話が退屈でたまらない。尺は1時間16分と短めでありがたいと思ったら体感では軽く倍以上。裏社会の人たちがポリコレアピールしまくっているだけのようにしか見えないのです。



なぜ街を牛耳るボスが同性愛カップルの子供をイジメるクソガキをいちいち脅迫するのか。ゲイのギャングは何のために出てきたのか。インディーズ映画でこんなことする目的が分からないというかむしろポリコレアピールこそが主目的だったのではないかという気さえしてきます。その前に、まず目の前の観客を楽しませてほしいのですが。



また、「ギャンブル・ゲーム」と言いつつ実際にポーカー大会が始まるのがラスト15分くらいになってから、というのも少々つらいところです。主人公ダニーは作中散々「ギャンブルの天才」と称されるものの、実際にその実力を示すシーンが最後の対決まで存在しない。その対決では当然イカサマを使って勝利するわけですが、そのトリックがほぼ姪っ子任せだったのはいかがなものか。まあ確かにダニーが指示してやらせたのだから別にいいのかもしれませんが、家族と自分の命が懸かってる大勝負で「全部姪っ子にやってもらった」っていうのはさすがにちょっと…。トリック自体も単純に敵のカードをブタにすり替えただけだし。


そもそも裏社会のボス相手に堂々とイカサマして勝ったところで、金を払ってもらえるどころか怒りを買ってぶち殺されてしまうだけなのでは?と思いました。



ギャンブラー・ゲーム(Amazon prime video)


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