「ザ・ディセント 絶叫洞窟」 感想 いいじゃない、変人でも

概要

原題:IT CAME FROM BELOW

製作:2021年イギリス

発売:エクリプス

監督:ダン・アレン

出演:メーガン・パーヴィス/トム・タプリン/ジェイク・ワットソン/ジョージー・バンクス/ハワード・J・ダヴィー/スチュアート・パーカー


亡くなった冒険家の父の手記には、地底生物の目撃情報が書かれていた。娘ジェシーは変人扱いされていた父の正しさを証明するため、弟や友人たちと共にその洞窟を訪れる。そこにいたのは、人間をマインドコントロールする能力を持つ凶暴な地底人であった。


予告編

感想




最近なぜか「ディセント」のパチモンが多いですね。私は観ていませんがこないだは「ラスト・ディセント」なんてのも出てましたし。公開から15年以上経ってもこれだけパチモンが絶えないんだから「ディセント」は本当に画期的な傑作であったということですよ。それにしてもニール・マーシャル監督は今何をしてるんでしょうかね。



本作の公式サイトのスタッフ欄には



監督・脚本・編集:ダン・アレン「マザー・クランプス クリスマスの魔女」

制作:スコット・ジェフリー「マンディ 呪われた人形」「サイバーブライド」


と近年のイギリスを代表する超絶クソ映画のタイトルが名を連ねており、マニアの精神を不安定にさせてくれます。あんなもんを実績にしているスタッフが贈る新作ホラー…これは何をどう前向きに考えてもやばいやつ確定なんですよ。



…で内容は、洞窟で地底人を見たと言って変人扱いされて死んだ父の無念を晴らすため、姉弟と友人たちがその洞窟を探検しに行くというもの。

同じイギリス製とあってか本家「ディセント」をかなり意識している雰囲気は感じられます。ただ、画面は暗すぎるわ、カメラはガチャガチャ動きまくるわでまともに見られたもんじゃありません。そのうえ登場人物もアホばっかりで頭を抱えてしまう内容です。



唯一良かったのはクリーチャーの造形がそこそこいけてたことぐらいでしょうか。そいつの「人間をマインドコントロールして操る」特性もユニークといえばユニークでいいんですが、やっぱりクソ映画の「ドラゴン・スクワッド」を思い出してしまうし、絵的にはただの人間が襲ってくるだけでかえって面白味には欠けます。そこは普通にクリーチャーが直接襲ってきてくれる方がありがたかったかな。



普通の洞窟系ホラーと違い、洞窟の深部までは行かずに入り口付近の浅いところででわちゃわちゃしているだけなのでジェシーは中盤で一旦脱出できてしまいます。もうそのまま救助隊を待てばいいんじゃないかと思うんですが、「父さんも私も変人で終わりたくない!!」と叫び、地底人が存在する証拠を掴むため再び危険な洞窟へ舞い戻り、その結果無駄に善人を巻き込んで被害が拡大してしまう。別に変人でもいいと思うんですがね、周りにあんまり迷惑をかけなければ。

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