「ウィリー 移動アイスクリーム屋の男」 感想 主人公カップルが大体クソ

概要

原題:Kruel

製作:2015年アメリカ

発売:アマゾンプライムビデオ

監督:ロバート・ヘンダーソン

出演:カーニー・ネルソン/ダコタ・モリッシー/アダム・バーニヤ


恋人のベンに浮気され、怒って別れたジョー。だがベンは諦めずにジョーに付きまとい、彼女がベビーシッターをしている家にまで押しかけてきた。ジョーがベンに気を取られている間にそこの幼い子供が行方不明になってしまう。移動アイスクリーム屋の男が怪しいと感じたジョーとベンは独自に調査を開始するが…


予告編

感想



「次元を大きく飛び越えたゴミ」と事前に聞いていたので恐れおののきながら鑑賞しました。

結果、次元を超えた酷さとまでは言いませんが…まあゴミには違いありませんでしたね。

さすがにこれだけジャンク品が続くとそろそろまともな映画が観たくなってくるな…



本作は一応サイコサスペンスに分類されるテレビ映画かと思いますが、とにかく内容がペラッペラに薄い。殺人鬼のキャラもあんまりな薄っぺらさ。殺人シーンなどひとつもない。それなのに尺だけはとっても長く、なんと102分もあります。クソ映画で100分超えは反則ですよね。しかもその大半はクソみたいな登場人物がウダウダ揉めてるだけのしょうもなさすぎる内容でゲンナリ。



昨日見た「クリントン・ロード」も大概ヒデエなと思いましたが、あっちはまだハゲオヤジの霊が襲ってくるだけマシでした。本作は見どころらしい見どころが一切ございません。



本作は主人公ジョーとその恋人ベンがサイコ殺人鬼に狙われるっていう話なんですが、何だか自業自得に見えるんですよね。まず冒頭でこの二人がイチャイチャしてるかと思えば、ベンが急に浮気していたことを告白。傷つき怒ったジョーはベンと別れます。



しかしベンは別れたくないあまり手紙を出しまくった揚げ句、ジョーのバイト先の家にまで押しかけてくる。そんなにも別れたくないなら浮気したとか言わなきゃいいのに。



「浮気した事は隠したくないから話したけど、もう済んだ事だから俺を許して受け入れてくれ」と執拗に迫りまくるベンはクズ野郎以外の何物でもない。マジメっぽい顔してるだけに余計ウザく見える。



で、ジョーのバイトというのがベビーシッターだったのですが、彼女がベンのウザさに気を取られている間にその家の幼い男の子が行方不明になってしまいます。捜索の結果近くの川から子供の靴が見つかり、そこで溺死したのだろうという最悪の結果に。



彼氏に気を取られている間に子供を死なせてしまったとかベビーシッターとして最悪中の最悪じゃないですかね。億単位の賠償金を請求されても全然おかしくないケースだと思うんですが、雇い主に「二度とそのツラ見せるな」と言われただけで何のお咎めもなかったのが不思議です。



しかしこのジョーという女も冒頭から色々あったとはいえ、悲劇のヒロインでございとばかりにメソメソグチグチ言ってて結構鬱陶しいです。子供を見失った件については言い訳のしようもなくコイツのせいですからね。ただそこに関してはベンの方が責任を感じており、怪しいと感じた移動アイスクリーム屋の男の家に侵入してみたりするんですが。



そこで移動アイスクリーム屋の凶悪な本性が露わに!みたいなサイコサスペンスをやりたかったのは分かるんですが、いかんせん移動アイスクリーム屋がその辺にいそうなただのオッサンにしか見えないから困る。メイク取ったらむしろ善人顔なんだからメイク取るなよと言いたい。これはもうカネがないとか何とかいう以前の問題で、サイコ野郎のくせにあまりにも大人しすぎるんです。この映画を作った奴は一体どれだけ臆病なんだ。なぜもう少しでもはっちゃけることができないんだ。



結局殺したのはベン一人だけだし、それも殺害シーンはない。

クライマックスはなぜか豪快にカット。

ピンチのシーンから急に病院で目覚めてジ・エンドです。

観客を楽しませないように徹底している…。


しかもラストはあれだけクソ野郎だったベンのことを美化しまくりのモノローグでダラダラ人生を語るっていう最悪の締め方。ベンが浮気してなかったらこんな事件に巻き込まれることはなかったのに何なんだよもう。



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