「ネクストドア 狂気の隣人」 感想(ネタバレあり) 奥さんのすごい筋肉

概要

原題:The Ex Next Door

製作:2019年アメリカ

発売:アマゾンプライムビデオ

監督:ダニー・ブデイ

出演:アリシア・ジーグラー/マイアラ・ウォルシュ/フィリップ・ボイド


夫と二人で幸せに暮らしていたケイティ。ある日、隣にルイーザという女が越してくる。隣人として仲良くしようと接するケイティだったが、ルイーザは夫の昔の恋人だった。彼女はケイティから夫を奪うため狂気の策を巡らせていた…


予告編

感想



プライム配信のストーカーもののスリラー映画。

かなり地味で大した起伏も無くクライマックスも一瞬で終わりますが、ツッコミどころ満載でけっこう楽しめました。



内容は、隣の家に夫の元恋人であるサイコストーカー女ルイーザが越してきてさあ大変!というもの。しかし主人公ケイティはたいへん心が広く、ルイーザの「この町が気に入ったからここに住みたかっただけ」という建前を受け入れて仲良く付き合おうとしてしまいます。どう考えてもそんなわけなかろうに。ルイーザはケイティの甘さに付け込んで洗剤入りスムージーを飲ませたり、家に侵入して隠しカメラを取り付けたりとやりたい放題。



これだけだと別にどこにでもある平凡なスリラーでしかありませんが、本作は1点だけかなり特異な見どころがあります。それはケイティのはちきれんばかりの凄まじい筋肉です。なんかやたらジョギングやヨガといったエクササイズに勤しむシーンが多いんですが、ベンチプレスのシーンが無いのが不自然に感じるほどに恐ろしくマッシブなカラダをお持ちのケイティさん。そんな彼女がパーティで背中と肩を露出したドレスを着た時の異様な迫力にはもう驚愕。藤木源之助の如き背面の隆り! 異形と化すまでに鍛え込まれた背中!! 腕とかはそうでもないんだけど、とにかく背筋と肩回りの筋肉が凄い。


しかしそんなケイティさんの職業は虎眼流剣士でも地下格闘士でもなく、まさかの絵本作家。

一体なぜ芸術家肌の絵本作家があれほどまでに鍛え上げた鋼の肉体を持つ必要があるのか? これは明らかにおかしいですよ。夫とストーカー云々よりもこの筋肉に気を取られてしまい、内容がいまいち頭に入ってきません。



まあ何やかんやあって夫がルイーザに濡れ衣を着せられて逮捕されてしまうのですが、ケイティはルイーザ宅に忍び込んでパソコンを盗み、監視カメラの映像がそこに送られていたことを突き止めます。それはいいけど、不法侵入して得た証拠をそのまま警察に持っていくのはアリなのか? それはそれで罪に問われるような気がしますが、本作では全く何も言われません。



…で、一人になったケイティが警察と電話しながら自宅に帰ってくるシーンがあります。「武装したルイーザが襲ってくるかもしれないから気を付けろ」と注意する警察。すると、ケイティは誰もいないはずの自宅に何者かの気配を感じ取ります。


「誰かいるみたいだから切るわ」


いや切っちゃいかんだろうと。なぜ侵入者の気配を察知したのに警察に助けを求めるどころか電話を切ってしまうのか。明らかに常人とは違った対応です。自分の筋肉に自信があるから警察に頼る必要もないってことですかね。そして案の定襲い掛かってくるルイーザ。もみ合いになりますが、ケイティは速攻でルイーザを突き飛ばしてノックアウト。せっかくのクライマックスも筋肉のおかげで一瞬にして終了してしまいます。ルイーザはごく平凡な体形なので、あんなゴリマッチョなケイティに襲い掛かったところで太刀打ちできるはずもないのは当然ですが。というか男の私でも勝てそうにないんですが。なぜ最後の最後で直接対決に出てしまったのか。


調べてみたところケイティ役のアリシア・ジーグラーはやっぱり女優業の他にボディビルダーもやってるみたいですね。「レイクプラシッド2」とか「ウルフ・タウン」で見た時は全然気が付かなかったな…

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