「ゴーストホーム・アローン」 感想(ネタバレあり) 悪霊より姉が怖い

概要

原題:My Soul to Keep
製作:2019年アメリカ
発売:ニューセレクト
監督:アジマル・ザヒール・アーマッド
出演:パーカー・スミアク/レミントン・ギールニアック/アリエル・オルホフスキー/ブランドン・マシュー・レイン/マリア・ワシコウスキー

9歳の小学生・イーライは、自宅の地下室にオバケがいると信じていた。かつてこの街にいた連続殺人鬼の霊が、今も子供の魂を狙っているのだと。そしてある夜、両親が出かけてしまい、子守をするはずだった姉も勝手に遊びに行ってしまう。イーライは一人で留守番をする羽目に陥るが…

予告編



感想


ホームアローン×ゴーストバスターズ!っていかにも明るいホラーコメディのように宣伝していますが、全然笑えないしむしろかなりイヤな気分にさせられる子供向け…いや、ファミリー向けホラー。

悪霊がいる家で留守番しなければならなくなった子供イーライが味わう恐怖の一夜。「子供目線の恐怖」の描き方は秀逸で、自分も子供の頃は1人になるとこういう恐怖を感じていたなあと懐かしい気分にさせられます。

しかし現代アメリカにおいて、9歳の子供をひとりぼっちにしてしまうのは虐待の恐れがある行為でしょう。なので本来はイーライの姉が子守をするはずだったのですが、この姉(高校生?)が異常に恐ろしい。明らかに悪霊よりヤバい。例えばイーライのちょっとしたイタズラに腹を立て、出てくるのがこのセリフ。

「全身の骨という骨をバキバキに折ってやる 
価値のないクソガキめ」

どんな女子高生だ?
既にパズズに乗っ取られてないか?

イーライはわずか9歳にして精神的に問題を抱えており、「この前まで薬漬けだった」と言っています。両親はまともそうなので、このやばすぎる姉のせいでそうなったであろうことは想像に難くない。イーライより姉の精神にこそ大問題があるのではないかと思いますが、そこら辺はあまり深く触れられません。この家族に辛い出来事があった、みたいなセリフもあったんですが、それも匂わせるだけで詳細は不明のまま。何ともモヤっとします。

イーライが一人きりになってから、その家の地下に棲む悪霊が襲ってくるんですが、彼は大した抵抗も何もできません。この辺はホームアローンやゴーストバスターズ要素を期待した人をガッカリさせてくれます。まあそこはニューセレクトの仕業なので本編に罪はありませんが、それを考慮しても大して面白いとは言えない。






(以下ネタバレ)










で、無情にもイーライ君は悪霊にぶっ殺されてしまうという衝撃のバッドエンドだったわけですが。
これには唖然としましたよ。
しかし、

「死後3時間は経っています」
「だろうな、あの落ち方だ」

という警察のセリフがすごい引っかかるんですよね。
それってイーライが一人になった時には既に死んでいたということなのでは?
あの悪霊とのバトルはイーライの霊体との間で繰り広げられていたものなのでは?
という気がします。外部と連絡が付かなかったのも霊体だったから、ということで。

そうなると、導き出される答えは一つです。
哀れなイーライ君はあの凶悪な姉貴に殺されてしまっていたのだ…。
宣言通り全身の骨をバキバキにしたのだろうか。なぜあんないたいけな少年をそこまで憎むようになったのか? 悪霊よりそっちの方が気になってしょうがないんですが。

子供は素直に悪霊を怖がり、
大人は凶暴な女子高生に恐怖を覚える。

一見子供向けだけど、大人が観ても怖い要素がある。
ファミリー向けの胸糞ホラーとしてはまずまずの出来かなと思います。
胸糞ホラーを求めるファミリーがどれだけいるのか疑問ですが。




コメント

  1. こんにちは。同じく映画ブロガーとして、更新の速さや、内容の面白さを見習いたいなと思いつつ、いつも楽しく読ませてもらってます。

    この映画もかなり好きな映画だったので、感想を楽しみにしていたんですが…岩西入道さん的にはあんまりだったんですね(汗)

    僕としてもこの映画のオチ、ラストでも「あの落ち方~」と言われている通り、イーライ君の落下死だと思ってます。でも、それは姉にやられたんじゃなく、没収されたタブレット?の回収中にハシゴから落ちたからなんじゃないかと。ストーリー中では目を覚まして幽霊に対抗~って流れでしたが、残念ながら、彼は恐らく目を覚まさなかったんですね…。

    幽霊はイーライ君の精神病によるもの?とか色んなミスリードもあったうえに、家に子どもをひとりにすることの無責任さを面白い角度とジャンルで描いた映画だと思いました。

    …長々とコメントしてしまったスミマセン(汗)

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    1. コメントありがとうございます。
      映画ブロガーの方ですか!今度じっくり読ませてもらいますね。
      と思ったら既に「デビルシャーク」の記事に見覚えが(笑)

      本作は良い映画だったと思いますよ。個性的だし、ちゃんとした劇場公開作のようですし。配給会社の宣伝や邦題を真に受けて楽し気な映画を期待した私が悪いんです。


      で落下死の件ですが、ソレガシさんの言う通りだと思います。というか私も一応それは考えたんですが、あの姉の凶悪さがあまりにインパクトありすぎてついそっちを採用してしまいました。あの姉もミスリードの一つだったんでしょうか? 
      幼い弟を放置する無責任さを描いたのならそれを後悔する描写があってもいいかなと思うんですが、むしろ逆ギレしてましたからね。いくらなんでもイーライ君が気の毒すぎるし、何か理由があるのならその辺もうちょっと掘り下げがあればなあ…ってところです。

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    2. 返信遅れてしまってスミマセン…。

      初対面がデビシャの記事とは(笑)そうなんです、今は記事の構成やサイトデザインの変更で更新ほぼほぼストップ中ですが、映画ブログやってます。またよかったら覗いてみてくださると嬉しいです!

      さすがに岩石入道さんともなれば、その線は認識済みですよね…出しゃばってしまった。確かに姉は凶悪でしたが、僕としてはもう根っからの悪ガキティーンエイジャーとして彼女のことを処理していたので、ミスリードとは思いませんでしたね…。

      本作は大きく受け止めると鬱映画的なラストなので、観てる側をモヤらせて、強く印象に残らせたかったのかなぁ…なんて思ってます。後味の悪さで、より無責任な行動について鑑みる機会を設けるというか。

      でも、岩西入道さんのご意見ももっともですね。他の人と本作についての意見の交換ができて、とても嬉しいです。

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    3. どうもこんばんは。
      デザインの変更中ですか、充分整ったサイトに見えますけどねえ。
      更新再開されて気になる記事があったらお邪魔しますね。
      それまでは過去記事を読んでおきます。


      出しゃばったなどとんでもない。
      認識はしてても書いてなかったわけですから、
      ソレガシさんの突っ込みがなかったら他の訪問者様に
      「姉の仕業?何アホなこと言ってんだこいつ」
      と思われてたかもしれませんからね。
      ありがたいコメントでした。

      ところで私はアマゾンビデオで観たから最初気づかなかったんですが、
      レンタル版のジャケットは凄まじいまでの詐欺っぷりですよ。
      あれを素直に信じて借りた人にこの鬱エンドとメッセージは
      モヤるどころじゃなかっただろうなあ…と思います。
      印象に残ったのは間違いないでしょうけどね。

      なかなかB級映画について語り合える機会はありませんからね、またいつでも来てください。

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    4. モバイル版でのメニューデザインをちょこちょこと(汗)ありがとうございます。

      僕は「これ、絶対タダものじゃない」と思ってレンタルしましたが、一般の方が借りると…確かにやばそうです。

      はい、ありがとうございます。よろしくお願いします!

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