「ガーディアン24」 感想 閉店までに帰らなければ地獄送り

概要

原題:WALTER
製作:2019年フランス・ベルギー
発売:アットエンタテイメント
監督:ヴァランテ・スージャン
出演:イッサカ・サワドゴ/アルバン・イヴァノフ/ジュディス・エル・ゼイン/デビッド・サレス/アレクサンドル・アントニオ

スーパーマーケットで警備員として働くワルテルは、ある夜警報が鳴り呼び出される。職場へ到着すると、強盗団が侵入しているところだった。捕らえられて冷蔵庫に閉じ込められたワルテル。しかし強盗団の1人が彼の逆鱗に触れる無礼を働いてしまい、元最強兵士の暴走が始まりスーパーマーケットが地獄の戦場と化してゆく。

予告編




感想


スーパーマーケットの警備員が一人で強盗団と戦うコメディ映画。




スーパーと言えば今日はイトーヨーカ堂で買い物をしていたんですが、私がハムを物色しているところにバックパッカー風の白人さんが急に寄って来て

「Can you speak English?」

などと声をかけてきたんですよ。
もちろん私は普段からアメリカ映画を見まくって英語力を鍛えているので

「off course!」

と即答したのですが、よく考えると大体吹き替えで観ているので英語などさっぱり分かりません。これはまずい。しかし今さら引っ込みが付かない。どうしよう。
しかし狼狽えている暇もなく彼は牛肉のトレーを見せ、

「Beef or pork?」

と言うではないですか。
こ、これなら答えられるぞ!!とばかりに勢い込んで

「Beef!!」

と教えてあげると、彼は爽やかにサムズアップして去っていきました。



「ファッキンジャップぐらい分かるよ馬鹿野郎!」と叫んだ時のたけしと同じ気分になりました。



…などという小話はどうでもいいんですが、本作はなかなか面白いです。「イコライザー」「96時間」のような、ただの警備員だとナメてた野郎が実は最強兵士だった!系の返り討ち映画ですが、アクションというよりコメディに全振りしており非常にバカバカしくて笑えます。パワーバランスもものすごく極端で、主人公のワルテルはアフリカのどっかの戦争で大活躍した過去を持ち、ほっとくと殺人を繰り返しかねない血に飢えた最恐兵士。

それに対して、強盗団は根性も体力も知力もないモヤシ共。あまりにも貧弱すぎてまともに戦うと瞬殺されてしまうためか、ワルテルの出番がかなり少ないです。瞬殺っていうか睨まれただけで戦意喪失やら失神してしまうぐらい戦力差が激しい。これでは試合になりません。なので、アホで愉快な強盗団がバタバタ騒いでる下りがやたら長いが、まあそれはそれで彼らの度を越したアホっぷりが楽しいです。そんな憎めない強盗団なので、ブチギレたワルテルが火炎放射器を手に追ってくるシーンなどはちょっと心配になってきます。ホラー映画のモンスター的で。しかし、まあ特に死人が出るようなこともなく爽やかなエンディングを迎えてくれます。なんで店長は暗証番号を変えさせたんだ?というのが疑問に残りましたが、おおむね楽しく良い映画でした。

コメント