「WITCH GAME/ウィッチ・ゲーム」 感想 追い込まれると人は愚かになる

概要

原題:Witches in the Woods
製作:2019年カナダ
発売:カルチュア・パブリッシャーズ
監督:ジョーダン・パーカー
出演:ハンナ・カスルカ/アレクサンダー・デ・ジョルディー/クレイグ・アーノルド

スキー場へ向かっていた若者グループ。道が途中で通行止めになってしまい、近道だという山道へと入り込んでいく。その地域は、過去に魔女裁判が行われたという曰く付きの場所だった。彼らは道に迷い、ガソリンが尽きて遭難してしまう。そんな極限状況の中、精神不安定だったアリソンが異常な行動をとり始め、仲間が次々と死んでいく。

予告編



感想


コロナショックの到来により世界中の株式市場が大暴落している今日この頃。
この一週間での下落スピードは87年のブラックマンデーさえ上回るとのこと。教科書に載るくらいの歴史的大事件というわけですね。
当然のように逃げる機会を逸した私は既に蜂の巣にされ出血が止まらない危篤状態です。

さらに、私の住む北海道でもついに非常事態宣言が出され、いつ感染してもおかしくない恐怖に震えています。仕事にはいつも通り行かなくちゃならないのに非常事態も糞もないもんだ。感染者は魔女狩りに遭いそうな雰囲気。
とにかく、コロナパニックは今まさにピークを迎えようとしています。だから、





映画なんて観てる場合じゃねえ!!!



…という状態なんですが、どうせ仕事以外で外出する気もないし、NY市場は夜中からだしでそれまでは別にやることもないので結局ホラー映画を観て現実逃避するしかない模様。





そこで今日はこの「WITCH GAME/ウィッチ・ゲーム」なんですが、これは全然ゲーム要素がない。なんでこんな邦題にした。
真冬の森で遭難してしまった若者7人が不安と恐怖に耐えられずに自滅していく様をかつての魔女狩りになぞらえて描いたスリラーです。

不安と恐怖に耐えられず自滅、ってのはポイント高いですね。
私も今まさに不安と恐怖で自滅しそうな勢いですからね。
感情移入する準備はバッチリです。


ところが、本作には大きな問題点があります。
それは主役の若者7人がなぜスキー旅行などしようとしているのかが理解できないということです。いや別に行きたければ行ってもいいんだけど、人間関係がめちゃくちゃこじれてる7人組なんですよね。マトモな人間ならあんなに仲の悪い者同士でスキー旅行など計画するわけがない。それも単にウマが合わないというだけではなく、過去に根の深い因縁があるような深刻な険悪さです。
まあマトモじゃないからこそ極限状況でパニクりあんな凄惨な殺し合いに発展したのだというわけですが、別に遭難しなくてもどっちみちスキー場で殺し合いに発展してたんじゃないでしょうか。


まず主人公のジルとかいうビッチが最大の曲者で、見た目と物腰は上品でいかにも善玉菌という雰囲気なんです。が、クマを仕留めた見ず知らずのハンターにいきなり喧嘩を売るという的外れな正義感をいきなり披露してくれます。

これは北海道に住んでいる身からすると本当によく見かけるしウンザリする論調でして、そもそも自然を破壊し尽くしてコンクリートで固めた都会に住んでる奴が偉そうにクレームつけてるんじゃねえよと言いたい。都会には初めから野生動物がいなかったんじゃなくて、既に駆逐し尽くしたからいないだけなんです。文明の中心地から離れれば必ず自然との境界線があるものだし、猛獣との共存は必ずしも成り立ちません。そんなことすら分からんようなアホが「クマさんがかわいそう」などと偽善的な動物愛護精神を発揮しているのを見ると本当に腹が立つんです。


そのうえジルは密かに二股かけており、しかもその彼氏は2人ともこのグループの中にいるっていう。さらにその2人はジルの親友アリソンをひどい目に遭わせた過去を持ってるフシがあるという。過去の事件についてはっきりとは語られないんですが、どう見ても導火線に火のついた爆弾のような人間関係であることには違いない。

で、遭難してしまってからは元々精神的に不安定だったアリソンがますます不安定になっていき、ついには魔女に憑りつかれたかのような怪しい振る舞いを始め、クソ野郎共がサクサク倒れていきます。その辺の緊張感は悪くない。

別に魔女でも何でもないんだけど、人間不信からの疑心暗鬼が頂点に達した結果そのように見えてしまう話。突っ込みどころはありますが、スリラーとしてはそこそこ楽しめました。

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