「ハロウィーン」(原題:「Boo!」) 感想

概要

ハロウィーン(原題:「Boo!」)

製作:2019年アメリカ
発売:ニューセレクト
監督:ルーク・ジェイデン
出演:ジェイデン・ピナー

その夜は、決してドアを開けてはいけない
ハロウィーンの夜、恐ろしい悪霊たちが扉を叩く
悪戯好きの悪霊から手紙のプレゼント
この手紙を誰かに回せば、恐怖は次の場所へ
もし回さなければ、悪霊が死を連れてやって来る
(↑ニューセレクトHPより)

予告編




感想


引っ越し後一発目からいきなりこういうことは本当に言いたくないんですが、割と深刻に最悪の映画でした。昨日見た「インデペンデンス・デイ2019」で多大なるダメージを受けた直後だというのに畳みかけるかのようにおぞましい精神攻撃を喰らってしまい、端的に今の私の状況を表すとゲボ吐きそうです。



本作がリブート版ハロウィンに便乗するために発売されたのは明らかですが、ニューセレクトはすでに「ザ・ハロウィン」という超絶紛らわしい詐欺映画を排出済みだというのに、さらに「ハロウィーン」だなんて死ぬほど紛らわしい詐欺映画を噴出させてくるとはいくらなんでもやり過ぎではないでしょうか? つーかリブート版ハロウィンはそこまで必死で便乗したくなるほど世間的に大人気なの?


で、本作の内容ですが、信心深いが仲の悪い4人家族の元に「君はブーされた」という不幸の手紙のようなものがやってきて、それを無視して燃やしてしまったためにハロウィンの日の夜に一家を怪奇現象が襲う。みたいな感じのようでした。


と言う風に3行でまとめるとそれなりにまともなホラー映画のように聞こえるかもしれませんが、この映画、終盤になっても殺されるのは金魚1匹だけです。なんやかんや怪奇現象が起こって大騒ぎしているように見えても被害は金魚だけ。

こんな大山鳴動して鼠一匹なホラー映画は今まで見たことがありません。ふざけてんのか?と思っても、画面から発せられる雰囲気はシリアスそのもの。一応、時たまスプラッターな流血シーンも映りますが、もれなくただの幻覚です。怖がらせたい場面でいきなりばかでかい音を立てるのも、ひどく苦痛です。珍しい手法じゃないけど、音量も頻度もやり過ぎなんですよ。



目の無い子供の幽霊がオヤジの目玉をくり抜いてモグモグ食べるシーンだけは唯一悪くないと思いましたが、それすらも幻覚。…こういう肩透かし、すごくガッカリするんですけど。何でも幻覚で済ませちゃうお手軽ジャンプスケアホラー映画っていつから流行り出したんですかね。元を辿ればエルム街の悪夢でしょうが、それにしても近年多いような気が…。


これを借りるくらいなら、「ザ・ハロウィン」の方がまだマシと言わざるを得ないでしょう。リブート版「ハロウィン」がダイヤモンドだとすると「ザ・ハロウィン」は乾燥した犬の糞ですが、本作に至ってはウラン鉱石のようなものなのです。








関連記事:「ハロウィン(2018)」(旧ブログ)
     「ザ・ハロウィン」(旧ブログ)



コメント