概要
製作:2026年日本
配給:KADOKAWA
監督:下津優太
出演:山田杏奈/青木柚/ピエール瀧
女子高生の愛は家庭に問題を抱えており、自己主張の弱い人間になっていた。だが、自分の意見をはっきり持つ帰国子女の優と出会い、影響を受けていく。そんなある日、校庭でなぜか人間ピラミッドが形成されていた。校長はそれを”良いもの”として参加を推奨。盲目的に従う生徒たちによってピラミッドはどんどん大きくなっていき、愛たちも参加を強要されるが…
予告編
感想
「みなに幸あれ」の監督による奇抜すぎるホラーコメディ映画。
前作でも充分いかれてたのになんかもう恐ろしく突き抜けて変な映画でした。
と言ってもテーマは前作同様、どストレートで分かりやすい。しかし学校や会社の同調圧力を組体操でそのまま表現した結果、組体操が襲ってくるホラー映画になるなんていくらなんでも変態的すぎます。ストレートと言っても背面投げで豪速球が飛んできた感じですかね。私はそういうのは大好きだし大いに楽しめましたよ。ただ、怒る人もいるかもな…とも思いましたが。組体操を真面目にやってる人が観たらどう思うんだろこれ。
言われるまでもなく、この社会では家庭でも学校でも会社でも大抵の集団に属していると強い同調圧力に苛まれます。そんなものに盲目的に屈せず自分の意思を持て!というメッセージは実に健全で良いものだと思います。私は昔から意志薄弱な方で、親や教師や会社の言うことには逆らわずハイハイ従っている方が楽でいいやと思って長年やってきました。が、不惑を過ぎてようやく自分の意思を優先したくなってきたんですよね。なのでもう会社は辞めちゃうし、親の言うことを聞く気もないです。
実際、詰め込み教育や学校行事、仕事の慣習の中には作中で描かれる意味不明な組体操と同じくらいわけわからんものがたくさんあったと思うんですよ。そんなことでも周りと合わせて集団行動していれば幸せが与えられる。自分の意思は必要ない、流されていればいい。ただヒザの痛みにさえ耐えていれば…というのが人間ピラミッドで表されている。あの規模だと一番下の奴死ぬだろ!って突っ込みたくなりますが、現実社会でもまあ大体そんな感じですよね。
だがその痛みに慣れてはいけない。気が付いた頃には自分の足で歩けなくなってしまいます。私はギリギリ手遅れになる前に抜けられたのか、それとも既に砕けて使い物にならなくなったヒザで歩こうとしているのか、自分でもまだよく分かりません。もし後者なら、そのうちまた適当なピラミッドの一番下にのそのそ入って死んだ目で他人を支えていくことでしょう。
ただ本作は別に集団が全部悪でもないし孤立を推奨してるわけでもない。三角の集団はダメだが、丸い集団ならOK。クライマックスの異常にアホみたいな絵面でこんな真っ当なメッセージを打ち出すとは恐れ入りました。私も、もしヒザが手遅れだったら丸い集団の一員になれるように頑張ろうかなと思います。
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