「ギガ・シャーク」 感想 ギガが足りない

概要

原題:Huge Shark

製作:2021年中国

発売:ハーク

監督:ホアン・ジャオシェン

出演:ジャオ・イーファン/ホアン・タオ/ホング・シュアン/ルアン・ミンユン


リゾート地の海で遊んでいた若者4人組。だが、くだらない喧嘩で3人が海に落下。突如現れたサメに襲われひとりが喰われてしまう。残ったメンバーはボートに避難するが、ひとりまたひとりと喰われていき…


予告編

感想



デカい、デカすぎる!

…と煽るほどでもなく、

サメ映画的には極めて普通なサメが襲ってくるやっつけ中華サメ映画。

「ギガ・シャーク」っていうかおまけしてもせいぜい「キロ・シャーク」ですね。



U-NEXTでは


地球温暖化により楽園に出没したギガサイズのサメが襲いかかるシーンは迫力満点。サメの生態と動きを1年かけて研究し設計したという巨大ザメがリアルで破壊的。


という見どころ解説があるものの、「1年かけて研究し設計」っていうのは笑うところですか? それどころか生成AIか何かで手っ取り早く作っただけであろう低クオリティなBAD CGI SHARKしか出てこない。リアルでもなければギガサイズでもないし何一つ合っていない。しかもデカくないだけでなく、何の特徴も味気もない。舌に変なトゲが生えてたくらいかな。



サメ映画的に良い所を述べていきますと、まず実際に海で撮影しているという点が挙げられるでしょう。過去にあった中華サメ映画のように海水を合成したなんてことはなく、ましてやマーク・ポロニア作品のようにボートから落ちた時だけプールだったなんてこともなく、一応真面目に海水浴はしています。



また、基本的に虚無系クソサメ映画ではあるものの、クライマックスでは追い詰められたヒロインがフジツボを喰らうというユニークな見せ場があったのは良かった。フジツボといえば海の岩場で膝を擦りむいた時に膝の中に入り込んで繁殖する怪談が有名ですが、実際はかなりの高級食材で味も大変よろしいと聞きます。いや、だからと言って別にフジツボに興味があるってわけでもないんですがね。それぐらいしか語るポイントがないんですよマジで。



最後に、尺がたったの68分しかないというのが最大の美点と言えるでしょう。世の中の大半のサメ映画製作者はこんくらいのうっすい内容でもさらに水増しして90分前後に仕立てる悪党ばかりですのでね。ただ途中、「もうそろそろ終盤かな?」と思ってシークバーを確認したところまだ半分程度だった時は愕然としました。本当にこれ68分しかなかったんだろうか。いや、実は120分くらいあったのではないか。今日はそんな風に疑いました。



「ギガ・シャーク」(Amazon Prime Video)



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