「ワケあり物件 告知事項ありの6階」 感想 馬の口は見るな

概要

原題:Ascent to hell

製作:2017年アメリカ

配信:トランスワールドアソシエイツ

監督:ディーナ・ハイセル

出演:アズーラ・スカイ/ケイレブ・ロング/ビル・セイジ


古いが大きなビルの担当を任された不動産仲介業者のケイト。購入を検討している顧客にビルの内部を案内することに。ボロくて汚いながらも顧客の反応は悪くなく、そのまま売れると思われた。だが、「告知事項あり」とされた異様な雰囲気の6階へ上がると様相が一変する。そこで焼死した衣料品会社の従業員たちの霊が彼らに襲い掛かって来たのだ…


予告編

感想



アマプラ配信の心霊ホラー。


尺は1時間20分しかありませんが、これもおっそろしく長く感じます。体感的にはほとんど面識のない取引先の人とふたりでご飯を食べている時よりも長い。激烈に低予算だけどZ級というほどでもなく、際立ってクソなポイントがあるわけでもない。要するに地獄です。私はそのうち半分以上は意識を失っていたのに、いつまで経っても終わらず不思議でたまりませんでした。人間の体感時間について研究している人の書いた本でも読んでみようかと思うほどです。



内容は、曰くつきの廃ビルに入った不動産業者と顧客が、かつてそこで焼け死んだ衣料品会社の社長と従業員たちに襲われるというもの。



やっぱり、いくら短いとはいえ何の変哲もない廃ビルの中で数人がウロチョロしているだけの絵面でひとつの作品を仕上げるのは無理があるんでしょうかね。ハナシとしては業者と顧客の駆け引きくらいしか楽しみどころはなく、収穫といえば「もらった馬の口は見るな」なることわざを知れたことくらいでした。ちなみにもらった贈り物の価値を調べてはいけないという意味だそうです。あんまり使う機会なさそうなうえにアメリカのことわざなので通じる相手も少なそうですが。というか作中の顧客にも通じてなかったな。



怪奇現象の描写もちょっと…いや、かなり厳しい。1950年代あたりのクラシックホラーかなと思うほどに古くせえ心霊です。本作の画面をモノクロに加工したら完全に半世紀以上前の作品にしか見えなくなるのではないでしょうか。心霊による殺害方法はそれなりの工夫も見てとれますが、どれもなんかヘンです。例えば6階のベランダから落とされる男はなぜかナックルボールのような不規則な軌道を描いており、熟練のクソ映画マニアでもなかなかキャッチするのは難しいタマでした。



「ワケあり物件 告知事項ありの6階」(Amazon Prime Video)


コメント

匿名 さんのコメント…
いつも非常にお世話になっております。地雷クソ映画っぽい作品のタイトルで検索すると毎回といっていいほどこちらのブログに辿り着き、おかげさまでクソ地雷映画を観ずに済んでいます。
とてもお世話になっております。ありがとうございます。
岩石入道 さんの投稿…
>2023年6月5日 18:29の匿名さん

コメントありがとうございます。
お役に立てて何よりです。
…が、
それだと配信サイトの営業妨害してるみたいで若干心苦しいので
たまにはクソ映画鑑賞もいいもんですよと言っておきます笑
匿名 さんのコメント…
クソ地雷映画を観た後に検索して、こちらに辿り着きました。
正直、先に検索すべきであったと猛省しております。
これからも、世のため人のため、ブログの継続をよろしくお願い致します。
岩石入道 さんの投稿…
>2023年8月14日 21:32の匿名さん

コメントありがとうございます。これからも率先して見えてる地雷に突っ込んでいく所存です。
でももう感覚麻痺してるし、クソ映画褒めちゃう時もあるけど勘弁してね。