「デーモン・インサイド 血塗られた家」 感想 悪魔と喧嘩する男

概要

原題:The Demon Inside

製作:2017年アメリカ

発売:配信のみ

監督:ジョーイ・モラン

出演:ジョセフ・レネ/マデリーン・セルトン/クロエ・リー/ティモシー・タルボット/グレイス・パターソン/ジャック・ワトキンス


元囚人のサムは心を入れ替え、妻子と共に平穏に暮らそうとしていた。だがある日、家に不気味な超常現象が発生する。サムはテレビでおなじみの「ゴースト・キラーズ」なる悪霊退治業者に対処を依頼するが、そこに巣食う悪魔は彼らの手には負えないモノだった。


予告編

感想



いつの間にか何の宣伝もなくひっそりと配信開始されていた謎ホラー。レンタル料500円もするし誰も観てなさそう。

Z級とまでは言わんけどめちゃくちゃ安いのでこれもおそらく自主制作映画でしょう。



ストーリーの導入は上に記した通りですが、どうも「ゴースト・キラーズ」の面々の微妙におちゃらけた振る舞いを見る限り、お化け退治系のホラーコメディをやりたかったものと考えられます。しかし超低予算の悲しさか役者がテレているのか全体的にテンションが非常に低く、劇伴もろくにかからずシーンとしており、おまけに異様にテンポが悪くて間延びしているためクスリとも笑うことができない。



安っぽさのわりにはシリアスな恐怖演出は頑張ってる感はあるので何だかもったいないなと。中途半端なコメディ要素は排除して、編集で無駄を切り詰めて1時間15分ぐらいに収めればもっと良い作品になったんじゃないかと思うんですけどね。いくらなんでも1時間43分は途方もなく長いよ。序盤から中盤にかけて何の刺激もなさすぎて厳しい。常人ならばまず開始30分以内には意識が飛んでしまうことでしょう。私はかろうじて眠りこそしなかったけどメタクソにつらかったです。



ただ、クライマックスだけはなかなか良い感じに盛り上がります。主人公サムはかつて暴力事件を起こして喧嘩相手を死ぬ寸前までボコったという狂暴性を持っており、今は妻子のためにそれを抑えている。が、悪魔が出たんじゃその本性を発揮してタイマンで殴り合うしかねえ!…っていう。泥臭い格闘がアツいですね。ただ、それはラスト8分ぐらいのとこなのでそこに至るまでの1時間35分が相当な苦行になっているのは残念でした。



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