「河畔の家」 感想 仔牛のカツレツが食べたい

概要

原題:A House on the Bayou

製作:2021年アメリカ

配信:パラマウント

監督:アレックス・マッコーレー

出演:アンジェラ・サラフィアン/ポール・シュナイザー/リア・マクヒュー/ジェイコブ・ロフランド/ダグ ヴァン・リュウ


浮気した夫ジョンとの仲を修復するため、ジェシカは娘アナと3人でルイジアナの河畔の家へ休暇を過ごしにやってくる。初日の夜、隣人アイザックとその祖父からの誘いで夕食を振舞ってもらうことに。だが、彼らが次第に悪意のある態度を見せ始める。


予告編

感想



ブラムハウス製作の配信スルー映画。

クオリティはボチボチそれなりで退屈しない程度には楽しめましたが、終わってみると話の内容があまりに古典的で、21世紀にもなってこんな苔むしたような映画を観ることになろうとは思いませんでした。



序盤はホームインベージョン系。夫に浮気されたことでギクシャクした家族仲を何とかしようと?河畔の家へやってきた三人家族。そこに地元のわけわからん不気味な青年アイザックとその祖父が何だかんだと近づいてくる。



夫のジョンは浮気したクズ野郎ですが、妻のジェシカも何だか病んでてヒステリックな雰囲気。ジェシカは「仔牛のカツレツが食いてえから買ってこい」と厳命したのに、ジョンは仔牛の肉なんぞ嫌いだと言ってハンバーガー用の肉を買ってきてしまってさあ大変。どうしても仔牛のカツレツが良かったジェシカと「仔牛のカツレツは売ってなかったんだ(嘘)!!アナ(娘)だって仔牛は嫌いなんだ!!」と言い張るジョンとの激しいバトルが前半の見所です。どうでもいいけどアメリカにカツレツなんてあるんか? ハンバーガーだって結局牛肉じゃないんか? まあジョンはジェシカの命令に従いたくなかっただけなんでしょうけども。



ここへ来た事情が事情なので部外者なぞ絶対お呼びでないモードだったジェシカですが、「私が仔牛のカツレツを作ってあげますよ、ちょうど大量入荷したんで」との甘言を囁いてきたアイザックたちを自宅へ入れて夕食を共にしてしまう。そんな知らない怪しい人を家に上げてまでねえ。仔牛のカツレツとはそこまで旨いものなのか? 何だか私も仔牛のカツレツが食べたくなってきました。



…まあカツレツはさておき、アマゾンの紹介文では「壊れかけていたチェンバース家の絆が試される」とか書いてあったので、家族一丸となってアイザックたち侵略者に立ち向かう話なのかな…と思ったら全然違った。とはいえ予想外というよりは始めに書いた通り「今どきそんな話をやるの?」と言いたくなるような古典的な展開。映像的にもコヨーテ1頭出てくる程度で大した刺激はなく、オチに至ってはタヌキかキツネに化かされた系日本昔話のような後味。



悪魔を気取ってカッコつけまくっていたアイザックが催涙スプレーを喰らって「クソッ!いてえ!」と素で苦しがるシーンは笑いましたが、全体的には特に印象に残るものはなく、多分仔牛のカツレツのこと以外はすぐに忘れてしまいそうな映画でした。




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