概要
原題:BLACK WATER:ABYSS
製作:2020年オーストラリア・アメリカ
発売:アルバトロス
監督:アンドリュー・トラウキ
出演:ジェシカ・マクナミー/ルーク・ミッチェル/アマリ・ゴールデン/ ベンジャミン・ホーチェス/アンソニー・シャープ
オーストラリアの湿地帯へ洞窟探検にやってきた男女5人。だが、洞窟の奥へ潜ると突然の鉄砲水に襲われる。外は急な嵐に見舞われていた。そのうえ、彼らは閉じ込められた地底湖で首なし死体を発見してしまう。そこは巨大な人喰いクロコダイルの巣だったのだ…
予告編
感想
「ブラック・ウォーター」「赤い珊瑚礁」でお馴染みアンドリュー・トラウキ監督最新作。
今回も本格リアル系ワニパニック映画です。
内容は、オーストラリアで未知の洞窟に潜った男女5人が嵐で閉じ込められてしまい、そこで人喰いワニに襲われるという話。
正直、王道すぎるというか全然変わり映えしません。なんせ一昨日見た「グレート・ホワイト」とほとんど同じなんです。
・終盤まで全然ワニが映らない
・カップル2組+男1人のパーティ構成
・死ぬ順番
・生き残るメンバー
・「実は私、妊娠してるの…」
…ってあれですか?
同じ脚本でサメとワニだけ変えて撮ったんすか? っていうぐらい一緒。どっちもオーストラリア製だし、サメやワニを極力映さずに恐怖を煽る手法も似通っている。
なので、クオリティも「グレート・ホワイト」と同じくらいです。ワニ映画としてはかなりいい方ってことですね。それは確かです。…ただ、さすがにここまで同じようなのを連続で見せられると、色々苦言を呈したくなってきます。何と言ってもワニがあまり画面に映らないのは厳しい。「グレート・ホワイト」の時はそういう古典的手法もありだよね、って言ったけど今日は
ワ
ニ
を
映せよ!
と叫びたくなりました。それくらい映らんの。まあこの監督は「ブラック・ウォーター」の時も大して映してなかったけどさ…
登場人物のクソ度はこっちの方がちょっと上で、妊娠した女性ヨランダを巡る人間関係がかなりひどい。ガンから生還したビクターという男が旦那なんですが、抗がん剤のせいで子供は諦めていたのに奇跡的に出来たって喜んでたんですよ。それなのに、実はヨランダの浮気で別の男との間に出来た子供だったっていうね…。ビクター君かわいそすぎるでしょ。
その浮気相手のエリックも親友面して一緒に洞窟に来てるし、それがエリックの嫁のジェンにもバレるしでワニ君そっちのけでしょうもない修羅場が発生するっていう誰得な展開。パニック映画でこういう仲間割れはマジで興ざめなのでやめてもらいたいです。仮に生き残ってもこいつらめちゃくちゃ気まずいよなあ…とかいらんこと心配してしまうし。
ビクターを死なせてしまったジェンが罪の意識もなく悲しむこともろくになく被害者ヅラして旦那の浮気を糾弾する場面は非常に胸糞悪い。このクソビッチさっさと喰われてしまえ!と願いながら観てたら、終盤でワニ君に勢いよくガブリといかれた時は思わずガッツポーズが出ましたよ。このカタルシスは評価したい。まあ、胃袋送りにまではならなかったのが残念無念でしたがね。
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