「ブラック・リッジ」 感想 景色はいいけど辛気臭い

概要

原題:Let It Snow

製作:2020年ウクライナ・ジョージア

発売:ハーク

監督:スタニスラフ・キャプラーロフ

出演:イヴァンナ・ザクノ/アレックス・ハフナー/ティナティン・ダラキシュヴィリ


ミアとマックスはジョージアのウィンターリゾートへやってくる。彼らは「ブラック・リッジ」と呼ばれる山でフリーライドを楽しもうとしていた。だが、そこは死者・行方不明者が続出するため立ち入り禁止中。それでもミアたちはヘリをチャーターしブラック・リッジに乗り込むが、しかし突然スノーモービルに乗った殺人鬼に襲われてしまう。


予告編

感想




ウクライナ・ジョージア産の殺人鬼ホラー。


雪山を舞台にしたホラー映画と言えばノルウェー産の「コールドプレイ」などが思い浮かびますが、そちらにしろ本作にしろ製作国的にかなりレア感があります。ただ、ジョージアと言われてもまずアメリカのジョージア州だと認識してしまうほど国の方は存在感が薄いし、特産品のオレンジワインくらいしか思い浮かばない。ウクライナなんて未だにチェルノブイリのイメージぐらいしかない。



このような馴染みの薄い国が一体どういった殺人鬼ホラーを見せてくれるのか、その辺が楽しみで借りてきたわけなんですが、正直いまいちでした。どうもホラーを作り慣れていないせいなのか、国民性がマジメすぎるのかお固すぎるのか知りませんが、遊びが無くて物足りないんですよね。



導入はもうこの手のホラーの定番で、ミアとマックスというスノーボーダーのカップルが立ち入り禁止の危険な山でフリーライドを楽しもうとしたら殺人鬼に襲われて…ってやつなんですが、まあジョージアの雄大な山々の景観はとにかく素晴らしいです。滑り降りるシーンとか雪崩のシーンとか撮影も結構大変だったろうなと思います。


スノーモービルに乗って襲ってくる殺人鬼というのもまあまあ目新しくて良い。わざわざ爆弾まで用意して雪崩を起こして攻撃してくる殺人鬼など初めて見ました。ただ、いかんせん登場人物が少なすぎて犠牲者もショックシーンもわずかばかりしかないのが惜しい。殺人鬼の出番もトータル10分もなかったような。



ミアとマックスはブラック・リッジにやってきてすぐにはぐれてしまい、その後はほとんどミア1人で雪山をウロウロするだけというのもかなり退屈です。スノボ持ってるんだから滑って移動すればいいんじゃないの?と素人的には思いますが、歩いて徘徊するのでとろくさい。スノボは斜面じゃないとダメか。スキーなら平地でも使えるし、やっぱりスノボよりスキーの方がいいですね。ミア徘徊シーンは1人だから会話もなく、余計に中だるみを強く感じます。殺人鬼もミアに対しては殺意があるのかそうでもないのか、なかなか襲ってこないから緊張感も薄いし。ホラーというよりサバイバル映画みたいなムード。



やっぱりこういう殺人鬼ホラーはカップル1組だけで来るんじゃなくてせめて5人ぐらいのグループで遊びに来てくれないといけませんね。雪崩で攻撃してくるシーンだって逃げ惑う若者が何人かいればもっと盛り上がったと思うんですよ。


まあ本作はそういうボディカウント系見世物ホラーでは全然無くて、家族の死別というテーマを強く打ち出したホラーなんだろうな…とは思いましたが、そんな辛気臭いものを辛気臭いまま出されてもどうやって楽しめばいいのかよく分かりませんでした。殺人鬼の正体とか目的も驚くほどひねりがなくてそのまんまだったし。

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