「ゾンビ・オブ・ザ・デッド」 感想 バリバリ・バリー

概要

原題:Fresh Freaks

製作:2001年カナダ

発売:JVD

監督:コナル・ペンダガスト

出演:イシー・マーシー・ジェームス/イーサン・マスカット/ロニー・バリノー/エリカ・ゴルトブラット


南米の遺跡発掘研修から帰ってきたバリー。彼はトラウマに苦しんでいた。作業中に堀り出した謎の死体が動き出し、あろうことか発掘チームを皆殺しにしてしまったのだ。傷心を癒すため友人とのんびり遊ぶバリーだったが、南米ゾンビは学校までやってきていた…


予告編



予告編はサムネがキモかったので貼らないでおきます。



感想




カナダの高校生が自主製作し、日本のJVDがふざけたアドリブ全開の吹き替えを入れて発売した激ヤバZ級ゾンビ映画。


結構昔の作品ですがLettuce702のZ級映画研究会で鑑賞してきました。

ちなみに今回のラインナップは


①  本作

「ゲームマスター」

「ウォー・オブ・ザ・ワールド(2025)」

④「恐怖!キノコ男」

⑤「怪奇!兎男」


でした。

④の後半から⑤はほぼ寝落ちしてましたが。



内容の方は南米の遺跡発掘チームに参加していた学生バリーが埋もれていた謎のゾンビと遭遇し、そいつが学校まで追ってくるみたいな話。



本編のクオリティはヒドイことはヒドイけども、高校生が製作していると思えばそれなりに充分な出来じゃないかと思います。当時何も知らずにレンタルした人はさぞかしお口あんぐりしたことでしょうが、itnのクソ映画に慣れた今となっては「高校生でもこれだけ出来るんだ…」とむしろ感心してしまいました。



その辺の虫とか動物をひたすら映している尺稼ぎシーンが異常に多いのは問題ですが、珍しい虫やかわいい鳥が多いのでまあヨシとしましょう。また、お寺の鐘や鈴を思わせる音がやたらゴーンゴーンチーンチーンシャーンと常時鳴りまくる激ウザBGMで鼓膜と神経にかなり負担がかかってしまうのもいただけませんが、ギリ微笑ましいと言えなくもない範疇です。



そんな本作がクソ映画史に名を残している最も大きな要因はやはり吹き替えです。主人公バリーは南米で仲間を皆殺しにされたトラウマを背負って帰ってきたのに、どいつもこいつもやたら陽気でふざけた口調になっており、隙あらばダジャレを言いまくったり、事件が起きたら恐ろしく気の抜けた悲鳴を上げたりします。



どう考えてもこれ酒を飲みながら遊びで吹き替えてますよ。それもかなりグダグダに出来上がった飲み会で行われたに違いない。これが許された(?)時代が懐かしい。



そもそもここまで安い映画にわざわざ吹き替えを入れる必要がなく、吹き替えはオマケコンテンツと思えば別に今でもこんな感じでいいと思うんですよね。昨年の「ウイルス」も好事家にはバカウケしてたし、下手に真面目に吹き替えて単なる棒読み演技になるくらいならネタを提供してもらえる方がありがたい。それがたとえ


「ようバリー! バリバリかい?」


なんてセリフであっても。



先ほど「その辺の虫や動物をひたすら映して尺稼ぎ」と言いましたが、その間声優さんがあまりにヒマだったのか勝手にその動物たちに声を当てているのが本作最大のおもしろポイントでしょう。

イグアナがウロウロしているシーンがとりわけ長く、


「ん?ん?オア、アー、滑る滑る~」


みたいなことをブツブツブツブツ言ってます。

文字に起こすとマジで恥ずかしいほどしょうもないけど、映像と音声はもっと激しくしょうもないので実際に確認する価値は大いにあると自信を持って言えます。このブログを読んでいるような人にとっては、という注釈付きで。



一体どこのどいつがこんなふざけた吹き替えをかましてるのかなー?とエンドクレジットに注目しておりました。そしたらメインキャストの中に、会社で私の向かいに座っているおじさんと同姓同名の人物がいたのには吹き出さずにはいられませんでした。チャランポランな人だしそこそこレアな名前だしで本人の可能性も充分あるな。




「ゾンビ・オブ・ザ・デッド」(Amazon DVD)





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