「ジュラシック・ゾーン」 感想 コパカバーナでムエタイを

概要

原題:JURASSIC TRIANGLE

製作:2024年イギリス

発売:プルーク

監督:ビクター・デ・アルメイダ

出演:ダレル・グリッグス/シアン・オルトマン/ドロシア・ジョーンズ/ロブ・カートリー/クリッシー・ウンナ


大西洋上のどこかの島へ研修旅行にやってきた男女数人。だが、乗っていたヘリが謎の乱気流に巻き込まれ、なんか違うどこかの島へと不時着してしまう。なんとそこは、ティラノサウルスや得体の知れないモンスターが闊歩する地獄のような島だった。


予告編

感想



真面目な映画を観た後はどうしてもクソ映画を観たくなりますよね。

ということで本日は夏休み超大作「ジュラシック・ワールド/復活の大地」…に先駆けてリリースされたこちらの腐れゲボカスパチモンを新作料金で鑑賞いたしました。



どっかの会社員数名がヘリコプターで大西洋の孤島へ向かっていたところ、謎の乱気流に巻き込まれ…という冒頭からとんでもないツッコミどころを晒してくれます。ヘリは全然動いてないのに出演者が自力でそれぞれ勝手に体を揺らしまくるとい「ショックウェーブ 巨大地震」のセルフ地震を進化させたような手法が使われているのです。



他にもアホっぽい乗客が


「コパカバーナでムエタイを飲むんだ」


などと支離滅裂にもほどがあるセリフを吐くなど、観ているだけで知能指数が下がってきます。後々極秘任務でやってきた軍人たちが「お前たちは信用できない」と言いながら、頼みもしないのに極秘任務の詳細を勝手に全てしゃべってしまうくだりなど、途方もなくどうしようもない。



そんなムエタイ飲み一行が不時着した島は、恐竜が跋扈する島だった…という流れはもう何百回も観てますが、本作は恐竜だけではなくわけのわからんモンスターが恐竜と同居している点が一応オリジナリティを感じられるものとなっています。



とはいえモンスター自体は別にオリジナルでも何でもなく、「グレムリン2017」、「バイオハザード・スパイダー」「モンスターオブウォー」などで観たことのあるやつばっかりです。検証はしてないけど、恐竜もたぶん「ダイナソーホテル」あたりと同じなんじゃないかな。本作にスコット・ジェフリーが関わっていないのが不思議ですね。CGもロケ地もキャスティングもジェフリー臭が半端ないというのに…



エンドクレジットをチェックしてみると、


< VFX MODELS SUPPLIED BY TURBOSQUID >


…とあるので、TURBOSQUIDなるサイトの3Dモデルを使っている模様。

スコット・ジェフリーといい、あまりにもお手軽すぎない?

そんな味気ないもん使うくらいだったら着ぐるみの方がまだマシなんじゃないかな。というか自分で作ってないならせめてもっと出して暴れさせろよと言いたくなるんですが、ひょっとして時間制限でもあるんでしょうか。60秒までは無料で使えるとか?



ただ、本作はそんな魂のこもってない流用モンスター共とはいえ、わりとモリモリ人間を喰らいまくってくれるのでスコット・ジェフリー作品よりは多少景気が良いと言えます。本作においてほんの少しでも「良い」と言えなくもないのは本当にそれだけです。





「ジュラシック・ゾーン」(Amazon Prime Video)



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