「SHADOW MAN 〜シャドーマン〜」 感想 もっと怪異に興味を持つべき

概要

原題:Be afraid

製作:2017年アメリカ

発売:プルーク

監督:ドリュー・ガブレスキ

出演:ブライアン・クラウズ/ジャイミ・ペイジ/ジャリッド・アブラハムソン/ノエル・コート/ミシェル・ハード


医師のジョンは妻子を連れて自然豊かな田舎町に引っ越してくる。だが越してきて早々、ジョンは隣に住む男ディーンが幼い娘を亡くしたことを苦に自殺するところに居合わせてしまう。そしてジョンの幼い息子ネイサンも森の奥にあるトンネルに魅入られていき、家族は謎の黒い影を目撃するようになっていく。


予告編

感想



アメリカの都市伝説を題材にしたホラーのようですが、特にこう…「シャドーマン」ならではの個性があまり出ておらず、映画そのものの出来もボチボチ程度で印象薄め。2017年の映画なのに今までスルーされてきただけのことはあります。まあそんなにひどくはないし「バイバイマン」とか「スレンダーマン」とか「ミッドナイトマン」との類似作と同じくらいには楽しめますけどね。それにしてもアメリカの都市伝説ってのは「~マン」が多いな。「キャンディマン」もそろそろリメイク版が公開されるはずだし。



内容は、田舎に越してきた医師の一家が森に潜むシャドーマンに目をつけられひどい目に遭わされるというもの。めちゃくちゃありがちというかもはやテンプレートと言っても過言ではないストーリー。ただ劇中でシャドーマンというワードは一切出てこないし、原題も「SHADOWMAN」ではなく「Be afraid」なのでおそらくシャドーマンという名前は日本の配給会社が適当につけたものと思われます。



主人公ジョンの幼い次男ネイサンが森の奥のトンネルに魅入られたり、寝室で怪しい影を目撃したりといったよくある怪異を再三訴えます。しかしジョンは医師だけあって非科学的なものを信じず、あまり真面目に調査はしてくれない。で、何もしないでいるうちに妻のヘザーや長男のベンもシャドーマンに襲われてしまう。



襲うと言ってもジョンたちには何となく寄ってきて脅かすだけで大した危害を加えるわけでもないのですが、チンピラにはなぜか厳しく一瞬で挽き肉にしてしまったりもする。と言っても描写はあっさりしたものですが。襲う基準がよくわからん。クライマックスではトンネルに引きずり込まれてしまった次男をジョンが決死の覚悟で救出に行くんですが、一瞬でカタがついてしまい盛り上がりもくそもない。シャドーマンが何者だったのかは匂わせることすらなく目的も何も一切合切不明のままジ・エンド。結局、トンネルに身代わりを捧げれば子供は助かるらしいってことぐらいしか分かりませんでした。



もうちょいこう…ジョンが土着の信仰について文献を調べるとか、町外れに住む気難しいジジババに話を聞きに行くとか、シャドーマンの正体に興味を示すような展開が欲しかったかな。なんせググりすらしませんでしたからねえ。弱点とか特性が分かれば少しは対抗できたかもしれないのに。医者だからって淡泊すぎますよ。何も分からずじまいでは残尿感のようなものが…。それとも私が元ネタの都市伝説を知っていればこうモヤモヤせずに済んだんでしょうかね。


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