「バイオ・エスケープ 生存率0.1%」 感想  壁が薄すぎる

概要

原題:Containment
製作:2015年イギリス
発売:プルーク
監督:ニール・マッケナリー・ウエスト
出演:ルイーズ・ブリーリー/シーラ・リード/ウィリアム・ポストレスウェイト/ピッパ・ニクソン/リー・ロス

ある日の朝、マークが目覚めると水道と電気が止められていた。外出しようとすると、ドアが封鎖されていて開けない。高層マンションなので窓から出ることも出来ない。外では防護服を着た集団が住人を隔離しており、それに逆らって脱走しようとした住人は射殺されていた。なぜ突然何の説明もなく隔離されなくてはならないのか。マークは隣人たちと合流し、脱出を試みる。

予告編




感想


ゲオ先行レンタル、ベタな邦題、2015年製作作品となかなかの地雷臭が漂うB級イギリス映画でしたが、これは結構楽しめました。


朝起きたらいきなりマンションが厳重に封鎖されていた。何か重大な疫病がここで発生しているらしい。でも防護服を着て対応している政府か軍の関係者っぽい人たちは住民に対し何の説明もしてくれない。しかも逃げようとした住民は問答無用で射殺するために屋上にスナイパーを配置している。


というスリリングな話を70分少々というかなり短めの尺でテンポよく展開してくれます。あまり顔も知らない、年齢も性別もバラバラの隣人たちによる寄せ集めグループがそんな理不尽な状況から脱却しようと奮闘する様子は、ヴィンチェンゾ・ナタリの「キューブ」に近い雰囲気を感じます。協力して何とかしようと集まったはずなのに、やたら暴力的な奴とか過度に悲観的な奴がすぐに諍いを引き起こしてしまいイマイチ協調性に欠けるとか、自閉症の少年がメンバーにいるとか。


もしこういう不測の事態に巻き込まれたら、一人で行動するに限りますね。得体の知れない他人といきなりチームを組んでもろくなことがない。


そこで発生したウイルスだか疫病自体は映画内で直接描写されることがなく、症状は言葉で説明されるだけですが、何にしろそこまで常軌を逸した恐ろしい疫病というわけではなさそうです。あそこまで理不尽な封鎖を強行する必要はあったのだろうか。頭が爆発するとか内臓を尻から噴射するぐらいの脅威的な殺人ウイルスにしてくれたら良かったかも。


そんなちんけな疫病より、恐ろしいのはエゴに満ちた人間の方である。という主張が実にストレートで、何の説明もしないくせに「救助に来たんだ」とばかり言い張る防護服の連中、ワクチンを寄越せと襲ってくる住民(感染者)たち、それらを押しのけて助かろうとする主人公たちとの間で実に醜い生存競争が巻き起こり、胸糞悪く描かれます。いや、中には主人公マークを含め極限状況に置いても他人を助けようとする根っから善良な人も少しはいるんですが、力なき正義は無力なり。

そんな無力な善人が最期に成し遂げられることは何なのか?というのが後半の見所か。
でもあのラストだと「キューブ」とほとんど同じように見えるんですが。



まあ真面目な感想はそこら辺にしてちょっと突っ込みを入れたいところもあるんですが、「高層マンション」のくせに壁が異常に薄すぎやしないですかね。いや、低所得者向けの安いマンションだったとしても、あの高さなんだから鉄筋コンクリートなのは間違いないわけですよ。なのに、壁はそのままでも隣人と普通に会話できるし、ちょっと叩けばすぐに開通してしまう。これはレオ〇レス並みかそれ以上に極薄。隣人の騒音にイラっと来て壁ドンしたらそのまま隣人を殴っていたという事案が頻発してそう。こんな施工不良物件なら床もハンマーで叩けば破れるんじゃないかと思いましたが、誰もそれは提案しません。まあでもこの程度なら重箱の隅ですかね。


と言うことで、ゲオ先行レンタル品の中ではベスト級に面白いのでそこそこオススメです。

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