概要
原題:WEAPONS
製作:2025年アメリカ
配給:ワーナー・ブラザース
監督:ザック・クレッガー
出演:ジョシュ・ブローリン/ジュリア・ガーナー/オールデン・エアエンライク/オースティン・エイブラムズ/ケイリー・クリストファー/ベネディクト・ウォン/エイミー・マディガン
ある日の深夜2時17分、同じクラスの子供達17人が自宅から暗闇の中へ走り去り、そのまま失踪した。担任のジャスティンは生徒の親たちからあらぬ疑いをかけられ、酒に溺れながらも失踪事件の真相に迫ろうとするが…
予告編
感想
アメリカで2億6830万ドルものメガヒットとなったホラー映画。あちらはホラーに客が入る土壌があっていいですね。日本ではかろうじて劇場公開してもらえたくらいの扱いで、上映館はかなり少なめ。幸い札幌シネマフロンティアでやっていたので、初日の朝イチで観に行ってきました。
「ネタバレ厳禁考察ミステリー」と宣伝されてはいるものの、深夜に同じクラスの子供たち17名が一斉に変なフォームで走り去って失踪した…なんてのは悪魔などの超常的存在による犯行と思われるんですよね。風呂敷の広げ方は確かにこのうえなく魅力的なんですが、相手が「悪魔」だと結局何でもアリになったりキリスト教の素養がないと怖くなかったりであんまり楽しめないことが多い。今年はアレでそんな感じの肩透かしを食っているので、頼むから安易に「悪魔」だけは出してくれるなよ…!と願いながら鑑賞してました。
…で、ネタバレにならない程度に言うと「悪魔」ではなかったです。まあ超常的な術を駆使する存在ではあるんですが、普通の人間でも対抗できるし神を信じてなくても楽しめる作品でした。
と言ってもネタ自体は特別革新的なわけではなく、意外と凡庸です。別に深夜2時17分でなくても良かったし、同じクラスの子供をまとめて同時に失踪させたら疑われるに決まってるのにやってしまうあたり結構テキトーな気さえしてくる。この監督は前作の「バーバリアン」もそうでしたが、ネタそのものより見せ方と語り口で個性を出してくるタイプのようです。
登場人物を切り替えながら徐々に真相に近づいていく展開は緊張感がみなぎり実にシリアス…とか思ってたら、クライマックスでは変なババアが大爆走!!明らかにもう笑わせにかかってますよねこれ。絵面が愉快すぎてね。2時間近くもかけて丁寧に丁寧に積み上げた美しい何かを変なババアの全力ダッシュで崩壊させる。なかなかできることではない。しかも次回作はこの変なババアが主役の前日譚になるんだそうで。いや~実に変な映画で面白かった。
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