「殺人トリック 罠に落ちた姉妹」 感想 禁断の三つ子サスペンス

概要

原題:Framed by My Sister

製作:2021年アメリカ

配信:トランスワールドアソシエイツ

監督:アンソニー・C・フェランテ

出演:スカウト・テイラー=コンプトン×3


双子の姉妹であるアレックスとレイナの母が何者かに殺害される事件が発生。もともと折り合いの悪いふたりは、レイナが葬儀を欠席したことでますます溝を深めることに。さらにその二週間後、アレックスの夫が自宅で金を奪われ射殺される事件が発生。監視カメラの映像からレイナが逮捕されるが、彼女には全く身の覚えがなかった…


予告編

感想




「シャークネード」シリーズのアンソニー・C・フェランテが監督、製作は説明不要の大物プロデューサーであるデヴィッド・マイケル・ラット、そして主演かつ一人三役というヘビーな仕事をこなしたのはロブ・ゾンビ版「ハロウィン」以降今一つパッとしない絶叫クィーンのスカウト・テイラー=コンプトン



これはアマプラ謎映画にしては非常に豪華な顔ぶれです。あらすじをチェックしてみても全然興味をそそられない…というか極めてありきたりなテレビサスペンスにしか見えませんが、一応鑑賞してみることにしました。



すると、やはりストーリーの骨格そのものはくっそありがちなものでした。幼い頃に生き別れになって恵まれない境遇で育った姉妹が忘れた頃に現れ、主人公と瓜二つな外見を活かして悪行を働き、罪をおっかぶせて復讐しつつ財産を得ようとする…この手の北米テレビサスペンスでは一体何度観たのか分からないくらいテンプレ化されたやつです。



サスペンスで双子をネタに使うのは後出しだろうとそうでなかろうと全然面白くも何ともないからやめてほしいと常々思っているのですが、残念ながら北米では安易な双子物が非常に多いのが現状です。



…しかし、本作はいがみあう双子の姉妹とみせかけて実はもうひとり幼い頃に引き離された第三の姉妹…つまり三つ子だったという安易に安易を重ねたようなネタでした。ジャケ絵見たら同じ顔が三つ並んでるからまさか…と思ったら案の定。何がうれしくて同じ顔の人間ばかり出すのよ。正直三人もいたらもう誰でもいいよ。



この手の双子三つ子ネタでは、いつも警察は容姿が同じというだけで主人公を犯人と決めつけて追ってくるし(仕方ないのか?)ストレスたまるわりにトリックもくそもないからどうも盛り上がれないんですよね。当然本作も邦題の「殺人トリック」なんてのは別に何もないです。普通に殴り殺すか射殺するだけです。何が「このトリックを見破れるか!?」だよもう。



ただ、さすがにシャークネードシリーズで鍛えたアンソニー・C・フェランテだけあってテンポが良く、顔は同じだけど性格は全然違う三つ子を忙しく演じ分けるスカウト・テイラー=コンプトンの熱演もあってクオリティそのものは高いと感じられます。特にクライマックスで三人入り乱れてのかくれんぼ、チェイス、近接戦闘の流れはえらい頑張ってるな~と思いました。サスペンスで三つ子ネタという根幹が気にならない人であれば、まあまあ楽しめるんじゃないでしょうか。




「殺人トリック 罠に落ちた姉妹」(Amazon Prime Video)





コメント

匿名 さんのコメント…
ネタバレサムネに対抗してブログタイトルでネタバレという画期的な
いいんか!…まあイコライザー結末ネタバレぐらいのレベルか(自己完結)
岩石入道 さんの投稿…

>2024年5月15日 21:03の匿名さん

アマゾンはともかくimdbのあらすじを見たら普通に三つ子って書いてあるから別に隠してないのかなーと。まあネタバレしても怒る人がいるわけないのでヨシ!